
【サウンド&レコーディング・マガジン2012年11月号連動】
独自のTAE技術により、過去の名シンセを次々とソフト上によみがえらせてきたフランスのメーカー、ARTURIA。彼らが新たにリリースしたアナログ・モノシンセ=Minibruteの全容を明かにするのが本企画だ。
ここでは、エンジニア/クリエイター林田涼太氏にMinibruteを使って様々なサウンドを作ってもらった。そしてそれらを組み合わせて、最終的には1つのデモ・トラックが完成。
ぜひ本誌記事と照らし合わせながら読み進めてほしい。
Part1
Minibruteでサウンド・メイク<基礎編>
- オシレーター(VCO)を学ぶ ~P80
Minibruteのカットオフ全開/アンプ・エンベロープはサステインのみ上げた状態で、オシレータの素の音をアルペジエイター再生。三角波→矩形波→三角波へと切り替えている
1 VCO by Sound & Recording Mag. - フィルター(VCF)を学ぶ ~P81
アルペジエイターでオシレーターを鳴らしつつ、ローパス・フィルターのカットオフを閉じた状態から開き、さらにレゾナンスを上げてビキビキ感を出してカットオフを閉じている。また、最後の方ではフィルター・タイプをハイパス/バンドパス/ノッチにリアルタイムに変えながらカットオフをいじってみた
2 FilterSweep by Sound & Recording Mag. - エンベロープ(EG)を学ぶ ~P82
フィルターにエンベロープをかけた音色変化。AttackとReleaseをリアルタイムに動かして、ソリッドな感じからミヨミヨした音色に変化させている
3 FilterEnvelope by Sound & Recording Mag. - LFO(Low Frequency Oscillator)を学ぶ ~P83
オシレーターの音程(ピッチ)に対して、LFOをかけたところ。リアルタイムに周期スピードをいじっているので、周期を速くするとギミック的な過激な変化も得られる
4 LFO by Sound & Recording Mag.
Part2
Minibruteでサウンド・メイク<実践編>
- 金属的な響きのベース・サウンド ~P84
金属的な質感を加える機能=メタライザー・ツマミをいじりながら、派手でちょっと奇抜なベース・ラインを作ってみた
1 Bass by Sound & Recording Mag. - テクノポップな硬質ベース ~P84
1980年代を感じさせるオーソドックスなベース・サウンド。ノコギリ波と矩形波のバランスがキモとなる
2 Bass by Sound & Recording Mag. - ディストーション・ギター風 ~P85
ビヨビヨと鳴っているのは、アフタータッチ機能を使ってリアルタイムにフィルターを開けているから。危険な香りのサウンドに仕上がった
3A AfterTouch by Sound & Recording Mag.発振シーケンス ~P85
Minibruteはしっかりとフィルターが発振するので、そのサウンドを利用してSE的なフレーズを作ってみた
3B SelfOsc by Sound & Recording Mag. - ブルート・ファクターのひずみフレーズ ~P86
Minibrute最大の機能=ブルート・ファクターをフル活用したサウンド。バリバリとした独特なひずみを堪能してほしい
4 BruteFactor by Sound & Recording Mag. - 80'sサウンドはビブラートが命 ~P86
アクセント的に曲中に入れるために作ったワンショットSE。ビブラートがなぜ80s感なのかは本誌をチェック!
5 80s Vibrato by Sound & Recording Mag. - 揺らぎのあるウルトラソウ・リード ~P87
ノコギリ波の位相をズラして揺らぎを加える機能=ウルトラソウを用いたサウンド。徐々に揺れが加わっていくのが分かる
6 UltraSaw by Sound & Recording Mag. - デモ・トラック完成形
ここまで作ってきたサウンドを総合して出来上がったデモ・トラック。ドラム・サウンド以外はすべてMinibruteで作ったものだ
7 minibrute demo by Sound & Recording Mag.