

一般的なギター・アンプのシミュレーション・プラグインでは実現が困難だったことの一つに、ギターとアンプのレベルを高くしたときのルーム内での干渉サウンドがあった。Acoustic Feedbackは、このフィードバックをDAW上で再現することに特化したプラグインである。一つの音を少し伸ばしてから徐々に弱めてフィードバックの持続に移行させたい場合や、よりハードなロック・ギターのフィードバック・サウンドまで幅広く対応可能だ。操作は至って簡単で、ウェットとドライ音のバランスを調整するMixノブ、フィードバックの量を調整するためのFeedbackノブ、そして感度を選ぶToleranceスイッチ。この3種類の調整で、軽いものからワイルドなものまで自由自在にフィードバック•サウンドが得られる。ビブラート、ベンド、スライド、トレモロに完全に対応するのもうれしい。
レコーディング/ミキシング・エンジニアの立場だと、チャンネルにインサートして使うより、別のAUXチャンネルに立ち上げ、センドで送る方法で活用している。インプット・ゲインもコントロールできるので、より細かなフィードバックのニュアンスを作ることができるのだ。ロックなサウンドを求める方にはぜひお薦めしたい。
製品ページ→https://www.mi7.co.jp/products/softube/af/

Summit Audio Grand Channelはナチュラルでウォームなサウンドが特徴で、今や業界標準となっているSUMMIT AUDIOのコンプTLA-100Aとフルレンジの真空管イコライザーEQF-100をミックスしたものに、サチュレーションを追加したチャンネル・ストリップ・プラグインである。
TLA-100Aはスタジオの定番機材で、筆者もよく使っている。EQF-100はパッシブ型の真空管EQで、筆者も所有している名機PULTEC EQP-1Aをモデルにしたものである。プラグインのサウンドは、実機をかなりうまくシミュレートしている印象だ。コンプもEQもデジタルくささは無く、ドラムやギター、ベース、そしてボーカルにも安心して使える。特にドラムのトータルにはお勧めで、ドラムのミックス・バスに少し強めのコンプをかけてサチュレーターは弱めに、EQでローエンドを若干持ち上げるとカッコ良いロック・サウンドになる。またプラグインならではの機能としてローカット・フィルターやサチュレーター、パラレル・コンプを搭載。特に便利なのがパラレル・コンプ機能で、原音とコンプをミックスしたサウンドが出力され、かつそのミックス具合も調整可能なのはうれしい。
製品ページ→https://www.mi7.co.jp/products/softube/summitgc/
Profile
山田ノブマサ
Profile:ビクタースタジオを経てフリーランスに。福山雅治、OKAMOTO’S、トニーニョ・オルタなどの作品を手掛け、LOVE PSYCHEDELICO、moumoon、堀江博久などの制作にはミュージシャンとしても参加する。また、ハイレゾに注力したレーベルamp’box Labelも主宰
SOFTUBEプラグインが最大60%オフで入手可能なHoliday Season Saleを実施!
プロフェッショナル・オーディオ・ハードウェアの最も正確な物理モデリングを提供するSOFTUBEのプラグインを、最大60%オフで入手可能なHoliday Season Saleが12月1日から実施される。本連載で紹介したAcoustic FeedbackやSummit Audio Grand Channelをはじめ、40種類以上の魅力的なプラグインがラインナップする。詳細はmi7.co.jp/softube