
スマートフォン向けゲーム・アプリ“モンスターストライク”(以下、モンスト)のメイン・テーマをリミックスする“【XFLAG公式】リミックスコンテスト”が開催される。本誌ではその模様をお伝えしていく。初回はコンテストの概要や、プロデューサー陣の対談をお届けしよう。
モンスターストライクとは?
世界累計利用者数4,500万人を突破したスマートフォン向けゲーム・アプリ。ゲームの内容はシンプルで、自分のモンスターを指で引っ張り、敵のモンスターに当てて倒していくというもの。最大4人までの協力プレイが可能となっており、強い敵や難しいクエストも協力してプレイすることにより突破することができたり、1人で遊ぶよりも多く報酬が得られたりするのも魅力の一つだ。今回リミックスする「モンスターストライクメインテーマ」をはじめ、多くの楽曲を作曲家の桑原理一郎が手掛けている。
【XFLAG公式】リミックスコンテスト概要
XFLAGとは「友達や家族とワイワイ楽しめる“アドレナリン全開”のバトルエンターテインメントを創出し続ける。」をミッションに掲げ、モンストをはじめとしたサービスを手掛けるミクシィ内のスタジオである。そのXFLAGより、“サウンドクリエイターが集まり相互に交流し刺激し合う場を作りたい”という想いのもと、“【XFLAG公式】リミックスコンテスト”が開催される。
モンストのメインテーマをリミックス
武田真治がサックスで演奏するメイン・メロディと、五十嵐公太がたたくドラムのパラデータを必ず使って、リミックスを行うことが条件となる。ピッチ変更やタイム・ストレッチ、カットアップなど素材のエディットは自由だ。さらにリミックスした音源の長さやBPMにも特別な制限は無い。思う存分アレンジをしよう。
優秀作品は日本コロムビアより配信リリース
REMIX JUDGES(審査員)12名それぞれが選んだ優秀作品12曲は、日本コロムビアよりコンピレーション・アルバムとしてデジタル配信される。さらに、REMIX JUDGESと受賞者でのミーティング・イベントも開催予定だ。
リミックス音源を特設サイトにアップロード
応募作品は44.1kHz/24ビット以上のWAV形式で、下記URLからアップロードする。素材のダウンロードや詳細な情報もこちらに掲載されているので参照してほしい。
応募締め切りは2019年2月4日11:59まで
Artists ' Comments
武田信治
![[Profile] 映画やドラマ、舞台で見せる独特な雰囲気で役者として活躍する一方、ミュージシャンとしても精力的に活動する。](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/snrec/20220902/20220902023703.jpg)
思いもよらないようなアレンジを期待しています!
「僕のXFLAGとの出会いは、モンスト5周年イベント“ MONSTER STRIKE 5th Anniversary Party”にサックス・プレイヤーとして参加したときでした。その際、XFLAGの皆さんが音楽と真摯に向き合う姿勢を見て、さらに今回のコンテストの“若い才能に活躍の場を”というコンセプトに賛同して、サックスの音源を提供しました。思いもよらないアレンジで驚かせてもらえることを期待しています!」
★素材
武田は、ノーマルとハードなメイン・フレーズに加え、ソロ2パターンを提供。それぞれ110/140/160BPMのものが用意されている。
五十嵐公太

XFLAGを皆さんの手で驚かせてください
「たくさんの才能ある方々に、自分のドラムの音がどのように料理されるのか今から本当に楽しみです。XFLAGとの出会いは2018年の“XFLAG PARK”でのXFLAG SYMPHONYへの参加からでした。大勢の素晴らしいプレイヤーたちが、ジャンルにとらわれない壮大なアレンジのモンスターストライクの楽曲を心から楽しんで演奏した、大興奮の2日間でした。いつもさまざまな方法で僕らを楽しませてくれるXFLAGを今度は皆さんの手で驚かせてください。素晴らしい作品を期待しています!」
★素材
五十嵐は、ポップやロック、メタル、ブルース、ジャズなどさまざまなジャンルのパターンをそれぞれ110/140/160BPMで演奏。そのほか、スネアやタム、シンバルなどの1ショット・サンプルも提供しており、パターンと合わせると素材の数は50にものぼる。

Producers' Cross Talk
高津戸勇紀(XFLAG SOUND)×島津真太郎(グラウンディングラボ)
“今回のリミックスコンテストでは何をやってもいいです!”
モンストをはじめとしたXFLAGが手掛けるコンテンツのサウンドを統括する高津戸勇紀氏と、XFLAGが行うイベントの音響/映像などをプロデュースしてきたグラウンディングラボの島津真太郎氏による対談をお送りする。今回のリミックスコンテストの仕掛け人とも言える2人の対談を通して、XFLAGが音楽に求めるものやコンテストの意義をより具体的に感じてほしい。
高津戸勇紀
![[Profile] XFLAGサウンドチームの統括リーダー。モンストや『Fight League』などXFLAGのサウンド・コンテンツを担当するチームを牽引している。自身もクリエイター/プレイヤーであり、XFLAG作品の楽曲をロック・アレンジで披露するバンド、BURNER BROTHERSのギターも務める。](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/snrec/20220902/20220902023657.jpg)
島津真太郎
![[Profile] 株式会社グラウンディングラボ代表取締役社長。370万再生されたモンスト5周年記念イベントの音響/映像の監修など、XFLAG主催イベントなどに多数携わっている。『SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語』のプロデュースも担当](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/snrec/20220902/20220902023700.jpg)
参加者同士がコミュニケーションしたり
相互理解できる場を提供したい
ーなぜ今回リミックスコンテストを行うことになったのでしょうか?
高津戸 XFLAGのサウンドチームは、モンストをはじめとする自社コンテンツの価値をサウンドの側面から高める活動を行っています。しかし、それだけではそのコンテンツありきになってしまう。何か世の中に対してサウンドチーム独自で価値を届けられることをやりたいという想いがあったんです。そこで話を進めていき、リミックスコンテストをやってみようという結論にたどり着きました。
島津 話を詰めていく中で、若いクリエイターを応援し、彼らが集まる遊び場のようなものを作っていきたいということになったんです。コンテストと聞くと堅苦しいように感じるかもしれませんが、僕たちは全くそのようにはとらえていなくて。モンストのテーマ曲をアレンジするために、音楽好きな人たちが集まり、コンテストをきっかけに、これからの音楽シーンをリードしていく人材たちが仲良くなったり、切磋琢磨したりできる機会を提供できたらいいなと思っています。
高津戸 そもそも、XFLAGを運営しているミクシィは“コミュニケーションの場を作る”をキーワードに事業を展開しています。これをサウンドという側面でやっていくにはというところで、リミックスコンテストで優劣を付けるのではなく、参加者同士がコミュニケーションできたり、相互理解をできる場所を提供できたらいいんじゃないかと考えました。
ーなぜ数あるXFLAGのコンテンツの内、「モンスターストライクメインテーマ」を課題曲に選んだのでしょうか?
島津 分かりやすくモンストのテーマ曲を題材にしたというだけで、コンテストで重視するのは、武田真治さんと五十嵐公太さんの素材をどういう風にアレンジ/リミックスできるのかという部分です。なので、音楽をやっている人たち全員に興味を持ってもらえるとうれいしいですね。
高津戸 モンストが目立って見えますが、ゲームはあくまで我々が提供するコミュニケーション・サービスの一部です。イベントをはじめさまざまなコンテンツに挑戦しているので、業界の壁を越えて多くの方に応募いただければと思います。
ー武田さんと五十嵐さんが参加されたいきさつを教えてください。
高津戸 毎年“XFLAG PARK”というゲームや音楽、スポーツなどが融合したイベントを開催していて、2018年のオーケストラ・コンテンツのテーマがロックとの融合だったんです。そのときに、ドラマーとして五十嵐さんに出演していただきました。武田さんは2018年9月に行ったモンストの5周年記念イベント“MONSTER STRIKE 5th Anniversary Party”のときに、サプライズ・ゲストととして出演してくださいました。
島津 イベントに出演いただいた上で、今のXFLAGはこういうもので、なぜ音楽で表現したいのかを説明し、それならと共鳴してくれたのが武田さんや五十嵐さんでした。
参加者に求めるものは“感性”
枠に収まらずユニークなことをやってほしい
ーさまざまなミュージシャンがかかわってきた中、なぜこのお二人が演奏するサックスとドラムになったでしょうか?
島津 リミックスコンテストというと、ボーカルのメロディだけを渡して、後は自由にアレンジしてくださいというパターンが多いですが、モンストのテーマ曲はボーカルが無い。そこで、メロディ・ラインを何で奏でたらいいのかを話し合った結果、サックスにしようということになり、サックスといったら武田さんが5周年イベントで演奏してくださったので、これは良いタイミングだということでお願いしました。ただ、サックスだけだとリミックスのイメージをしづらい部分もあるので、ドラムのパターンや単音も使いながらアレンジに挑戦してもらおうということで五十嵐さんにお願いしました。
ー最後に、応募作品に求めるものを教えてください。
高津戸 感性ですね。テーマや素材を深く解釈した上で、自分の感性で“こんなの作りました”というものを聴かせてほしいです。原曲はインストですが、歌が入ってきてもいいと思いますし、ユニークなことをやっていただいてぜんぜん構いません。何をやっても良いです! 音楽を純粋に作っていただきたいという気持ちが大きいですね。参加者同士で刺激を与えられるような作品作りをしてもらえたらなと思いますし、僕もそれを聴くことで刺激を受けたいですね。
島津 僕も音楽の枠にとらわれないというのがすごく重要だなと思っています。バンドやソロなど形態も自由にやってほしい。自由な感性で送ってきてほしいなと思います。
RIMIX JUDGES(審査員)
今回のリミックスコンテストでは、モンスト音楽の生みの親、桑原理一郎などの著名なクリエイターやアーティスト、そして、本誌をはじめとするメディアや企業がREMIX JUDGES(審査員)として参加する。それぞれのREMIX JUDGESがそれぞれの一番を決めるという審査スタイルだ。なお、DÉ DÉ MOUSE、近谷直之、XFLAG SOUND CREATORS2名による4つのアレンジ楽曲を、こちらから聴くことができるので、参考にしてほしい。





■ XFLAG SOUND:統括リーダー 高津戸勇紀
■ サウンド&レコーディング・マガジン:副編集長 松本伊織
■ sleepfreaks:代表取締役 金谷樹
■ 日本コロムビア:プロデューサー 向山豊
■ BARKS:編集長 烏丸哲也
■ フェイス:サウンド・プロデューサー 吉村祐
■ ヤマハミュージックジャパン:スタインバーグマーケィングチーム