「NAKEDケーブルの美学」〜原音忠実を追求するACOUSTIC REVIVEの新ブランド②

H ZETT M(p)、H ZETT NIRE(b)、H ZETT KOU(ds)から成るピアノ・ジャズ・トリオ、H ZETTRIO(エイチ・ゼットリオ)。彼らが去る6月25日にミューザ川崎シンフォニーホールにてライブ・レコーディングを行った。マイク/ライン・ケーブルや電源ケーブル/ボックスのすべてにNAKED/ACOUSTIC REVIVE製品を用い、後日LAB recordersでのミックスももちろん同社製品を多用。このプロジェクトにかかわったミュージシャン/エンジニアの生の声をお届けしよう。

演奏のニュアンスをそのまま再現してくれる

今回のライブ・レコーディングでは、ピアノとドラムに立てられた多数のマイク、ウッド・ベースのピックアップからのライン、オーディエンス・マイクなど計28trをMERGING Pyramix Virtual StudioとTASCAMのレコーダーの2系統で収録。共にDSDでのレコーディングとなった。そのピュアな録り音にはNAKEDケーブルが寄与した部分も大きかったとH ZETT NIREが振り返る。

「ベースのピックアップには開発中のNAKED Bass Cableを使ったのですが、非常に倍音が豊かで、ちょっとした演奏のニュアンスまで再現してくれるんです。特にアタックの音色が指の当て方で変わるので、倍音がより出るようにケーブルに合わせて弾き方を変えたくらいです(笑)。自分にとても合うケーブルです」。H ZETT KOUも「冷静沈着なNIREが、このケーブルを初めて使ったときに“すげえ!”って興奮していたので、よっぽどなんだなと思いましたね」と付け加えていた。

また、H ZETT MはACOUSTIC REVIVEケーブルで収録された自身のピアノを聴いて次のように語る。

「弾いたときの記憶がしっかり録音されている感覚です。ピアノはデリケートな楽器ですから、少しの強弱で印象が変わるんですが、そのまま再現してくれています。数値的なことは分かりませんが、このケーブルの気持ち良さは感じたので、これからも使い続けていきたいですね」

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情報量が多く音に弾力が出るDigi Cable

ミックスを行ったのはベテラン・エンジニアの三浦瑞生氏。そもそも彼が代表を務めるMIXER’S LABのLAB recorders Astでは、昨年から各配線にACOUSTIC REVIVE製品を導入しているという。

「マイク・ケーブル/電源ケーブルに共通して、同社の製品は情報量が多いんです。伝送ロスが無く伝わってくる感じで、非常にナチュラル。太いケーブルの中を信号が通ってくるというイメージで、誇張が無いため、どんな音楽にも合うのがいいですね」と三浦氏。今回のミックスでは、DSDのマルチをアナログ卓に出して混ぜ、①DSDに戻して録音、②Pro ToolsにてPCMで録音という2種類のマスターを作成。当然、後者のシステムではDigi Cableが用いられた。三浦氏が語る。

「初めてDigi Cableを使ったときは驚きました。明らかにほかのDigiLinkケーブルと質感が変わり、例えるなら16ビットから32ビットになったような感触とでも言いましょうか……音に弾力が出て、強弱がキメ細やかに再現されたんです。正直、ケーブル1本替えただけでシステム全体の音がここまで変化するとは思いませんでした」

このスタジオでは既に昨年からDigi Cableを導入しており、三浦氏のミックスにも変化があったという。

「余計なエフェクトが減りました。素材自体の情報量が豊富なので、コンプやEQのかかりが良いんでしょうね。今まで“5”まで回していたツマミが“2”で済むようになりました。ちなみに、このスタジオではライン・ケーブルや電源ケーブルも同社のものを使っているので、全体的なクオリティの底上げができたとも思う……“ここに来れば良い音が出る”という認識を持ってもらえるという意味でも、導入して本当に良かったですね」

制作システムにおいて重要な位置を占めるケーブル。プロたちNAKED/ACOUSTIC REVIVEケーブルにこだわる理由を感じ取っていただけたのではないだろうか。

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