YUKA(moumoon)× Mouse

中域の温かい部分がしっかりと入りつつ
明るさも感じられるのが自分好みです

BLUE MICROPHONESの製品を第一線のアーティストに試していただく本連載。今月登場するのはmoumoonのボーカリストで作詞も手掛けるYUKAさんです。コンデンサー・マイクのMouseを歌録りで試してもらいました。

YUKA(トップ写真)
<Profile>2005年に結成された、コンポーザーMASAKIとのポップ・デュオ“moumoon”にてボーカルを務める。moumoonは2007年にメジャー・デビュー。今年3月に8thアルバム『NEWMOON』をリリースし、6月よりツアーを開始する。

素直な音なので発想が広がりますね

10年ほど前にBLUE MICROPHONESのBottleを使ったことがあって、印象がすごく良かったんです。当時は今より声の線が細かったんですが、Bottleからは腰の据わったふくよかな音が得られ、“強い声が出た!”と感じられて。私の声は、使用するマイクによっては高域の成分が耳に痛く聴こえがちなので、どうすれば心地良く聴いてもらえるかを考えた結果、痛いところをマイルドにしてくれるマイクを選ぶようになりました。でもやっぱり明るさは欲しいから、録音後に超高域を上げてもらったりもするんですけど、相性の良いマイクを見付けるのは難しいですね。

近ごろはビンテージのマイクばかり使うようになっていて、Bottleで歌ったころのように新しいものをどんどん試すモードではなかったんですが、今回Mouseをチェックしてみたら“いいかもしれない”と思えて。まずは音がとても明るく、それでいてキンキンとはしていなくて、中域もしっかりと入っています。自分の声が大人になって、歌い方も変わっていく中で思うのは、普通に話しているときの声の雰囲気や温かみが歌に乗ることで、よりスムーズに聴き手の耳へ入っていくんじゃないかということ。その要となるのが、私の場合は中域なので、明るい部分とともにキャッチしてくれるMouseは歌いやすいマイクです。超高域に空間も感じられるし、何より素直な音をしているから“これでコーラスを3本くらい録って重ねたら面白そう”といった発想がどんどん浮かびます。1本持っておくといろいろなタイプの曲に使えるでしょうし、使い込むほどに新しいアイディアに恵まれそうですね。

▲ハンドメイドのシングル・ラージ・ダイアフラム・カプセルを備えた単一指向性コンデンサー・マイク、Mouse(148,000円)。声の収音のほか、低域の過渡特性の良さを生かしキックやベースなどにも向きます。高品位な木製ケース(写真左)が付属 ▲ハンドメイドのシングル・ラージ・ダイアフラム・カプセルを備えた単一指向性コンデンサー・マイク、Mouse(148,000円)。声の収音のほか、低域の過渡特性の良さを生かしキックやベースなどにも向きます。高品位な木製ケース(写真左)が付属
▲歌録りの際には、付属のショック・マウントに取り付けます。声を張っても耳に痛くならず、ささやくように歌ったときの繊細な高域成分も良い感じに聴こえます ▲歌録りの際には、付属のショック・マウントに取り付けます。声を張っても耳に痛くならず、ささやくように歌ったときの繊細な高域成分も良い感じに聴こえます

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