
なぜ楽器メーカーのコルグが真空管を作っているのか?
コルグはこれまでシンセサイザーやギター・アンプやDJ機器などに真空管を製品の味付けとして使ってきたという経緯があった。しかしながら真空管の大半が製造終了となっており、大量生産する機材に実装するには、現行で生産されている真空管の中から選ばざるを得ない。また、12AX7(代表的な真空管の規格)は消費電力が大きいため、数十ボルトで動く機材の中で動かそうとすると苦労が伴う。
しかしながらメーカーの一番切実な問題が真空管の品質だ。現在中国やロシアで製造されている真空管の設備は古く、不良品も多い。コルグ製品の真空管が問題がなく動作しているのはコルグ側で高い品質をチェックを行っているからだ。そこで、自分たちでクオリティ・コントロールができる真空管を作りたいという思いが、このプロジェクトが始めるきっかけとなったのだ。
最初は日本のどこかに真空管が作れる設備が残っているのではないかというところで始めたのだが、すべて廃棄されており、どこに作れる場所がなかった。
そこで、日本の技術である蛍光表示管に目を付けた。これはノリタケ伊勢電子の中村正博士が発明した日本由来の表示管で、中が真空になっていて、熱電子を出す フィラメント、電子を制御するグリッド、アノードの部分に蛍光体が塗られていてそこに熱電子がぶつかって光るという仕組みになっている。
これが真空管と同じではないか?これに音を通したら真空管と同じように音が出るのではと実験したところ音が出た。そこでノリタケ電子さんと一緒にやらせてもらえませんか?ともちかけて開発がスタートした。
しかしノリタケ伊勢電子はあくまでも表示メーカーなので
コルグの技術により、オーディオの音がでる真空管に押し上げた。
楽器メーカーが真空管を作っているのか
コルグは真空管の音が好きなメーカーで、シンセサイザーやギターアンプやDJ機器などいろんなところに真空管を使って製品の味付けとして使ってきたという経緯がある。それで我々量産メーカーですので真空管をたくさん使う。そうなるとたくさん種類があるが大半が製造が終わって市場在庫のみになっているものも多く、これが良いなというものがあったとしてもアメリカの100個200個あったから使ってしまえっていうわけにもいかない。したがって現行で生産されている真空管の中から使うということになる。そうなると少し不便なところがある。例えば12AX7は消費電力が大きいので電池で動作させると電池が持たないですよということがあったり、高電圧が必要です。今時の機器は10数Vで動くのですが、その電圧で12AX7などを動かそうとすると苦労が伴う。性能をフルにだせないということがある。メーカー側の切実な問題があり、現行で製造されている真空管は、昔アメリカで使っていた設備を中国やロシアなどが譲り受けて生産している。製造の設備時代が古くて、必ずしも歩留まりがいいとは限らない。我々の方でコントロールできる真空管を作りたいということでこのプロジェクトが始まった。
最初は日本のどこかに真空管が作れる設備が残っているのではないかというところで始めたのだが、すべて廃棄されており、どこに作れる場所がなかった。
そこで、日本の技術である蛍光表示管に目を付けた。これはノリタケ伊勢電子の中村正博士が発明した日本由来の表示管で、中が真空になっていて、熱電子を出すフィラメント、電子を制御するグリッド、アノードの部分に蛍光体が塗られていてそこに熱電子がぶつかって光るという仕組みになっている。
これが真空管と同じではないか?これに音を通したら真空管と同じように音が出るのではと実験したところ音が出た。そこでノリタケ電子さんと一緒にやらせてもらえませんか?ともちかけて開発がスタートした。
しかしノリタケ伊勢電子はあくまでも表示メーカーなので
コルグの技術により、オーディオの音がでる真空管に押し上げた。
特徴
低消費電力になった。真空管の電力を消費するフィラメントが非常に少ない電力しか食わず12mW/片Ch。
およそ12AX7の2%以下の電力で動作するので電池程度の電力でも動く。
低電圧駆動5V〜80Vで安定して動作する。
国内生産、ノリタケ伊勢電子の管理された工場で、オートメーション化されていて人の手が入る余地がない。したがってばらつきがないので高品位な製品を提供できる。
電気特性は
0Vから200Vかけて特性を測定したモノ
横軸がアノードのプレートの電圧、アノード電流