Tokyo Festival of Modular 2017 レポート

2017年11月18(土)、19日(日)、東京都渋谷区にあるRed Bull Studios TokyoとContact Tokyoにて、TFoMが主催するモジュラー・シンセの祭典“Tokyo Festival of Modular 2017”が開催された。Red Bull Studios Tokyo 5Fでは30社以上の楽器店やメーカーによるブースが出展され直販も行われていたほか、併設するRed Bull Studios Tokyo Hallでは各メーカーによるレクチャーやデモ演奏などが行われた。また、Contact Tokyoではモジュラー・シンセを駆使するアーティストたちによるライブ・パフォーマンスが行われ、フロアは大きな盛り上がりを見せた。ここでは各ブースの展示内容を中心にイベントの模様をレポートしていこう。

ROLAND

29trim ▲ROLANDブース
IMG_1289Trm ▲テーブルには、左からSE-02(手前)、TB-03(奥)、専用ラック・ケースSYR-E84にマウントされたSystem-512、System-521、System-530、System-540、System-572などのSystem-500シリーズ、その右隣にはSH-01が並ぶ

宮地楽器 Wurly's!

IMG_1303 ▲ 宮地楽器 Wurly's!ブース。左からNOISE ENGINEERINGシリーズ、ERICA SYNTHSシリーズ、INTELLIJELシリーズを展示
IMG_1301Trim ▲NOISE ENGINEERINGシリーズが専用ラック・ケースにマウントされている

福産企業 Five G

▲福産起業 FIVE Gブース ▲福産起業 FIVE Gブース。DOEPFERシリーズやMAKE NOISEシリーズ、EOWAVEシリーズ、MUTABELE INSTRUMENTSシリーズのほか、多数のモジュラー・シンセを試聴することができた(撮影:Kotaro Manabe)
IMG_1343Trim ▲右側にはDOEPFERシリーズを展示
IMG_1347TrimAdjst ▲こちらのラックにはFLAMEシリーズ、ACL AUDIOPHILE CIRCUITS LEAGUEシリーズ、MFBシリーズ、MUTABLE INSTRUMENTSシリーズ、MAKE NOISEシリーズなど多様なモジュラー・シンセを格納
IMG_1355 ▲さらに別のラックにはTIPTOP AUDIOシリーズ、JOMOXシリーズ、ACIDLABシリーズ、VERMONAシリーズ、RADIKAL TECHNOLOGIESシリーズ、EOWAVEシリーズを展示していた

エムアイセブンジャパン

IMG_1309 ▲エムアイセブンジャパンのブース。テーブルにはROLI BlocksシリーズのLightpad BlockやSeaboard Block、Touch Block、Live Block、NoiseアプリをインストールしたAPPLE iPad/iPhoneなどが並ぶ
IMG_1313 ▲左側のAPPLE iPadにはROLI Block Dashboardの画面が映し出され、右側にはLighted Block、Touch Block、Seaboard Blockが展示されている

フックアップ

IMG_1295bright ▲HOOK UPブース。WALDORF Kb37を中央に、その左側にはEXPRESSIVE E Touchéが置かれている
IMG_1291Trim ▲左からEXPRESSIVE E Touché、NEKTAR Impact LX25+。奥にはAPPLE MacBook ProにEXPRESSIVE E Touché専用エディタ・ソフトウェアの画面が映し出されている

KORG

IMG_1046 ▲KORGのブースには、左手前からARTURIA BeatStep Pro、KORG Volca Keys、ARTURIA DrumBrute、左奥からMOOG Mother-32 ×2、KORG Volca Sample、ARTURIA KeyStepなどが並ぶ

ディリゲント

▲BITWIGブース ▲ディリゲントのブース。BITWIGのDAWソフト、Bitwig Studio 2とユーロラック・モジュラーとの連携によるデモンストレーションが行われていた

その他の出展ブース

Tokyo Festival of Modularでは、海外からのシンセ・メーカーも多く来日しているが、ここからはその展示内容を紹介していこう。

▲4ms Company4MS COMPANYブース
▲WORNGブースWORNGブース
▲OscillosaurusブースOSCILLOSAURUSブース
▲1010musicブース1010MUSICブース
▲Zlob ModularブースZLOB MODULARブース
▲TEENAGE ENGINEERINGブース。テーブルの手前にはPocket Operatorシリーズ、中央にはOP-1が並ぶ●●●●▲左からPO-24 Office、PO-16 Factory、OP-1、PO-28 Robot、PO-14 Sub、PO-20 Arcade、PO-12 Rhythm、PO-32 TonicTEENAGE ENGINEERINGブース
▲TheresynブースTHERESYNブース
▲AtomosynthブースATOMOSYNTHブース
EowaveブースEOWAVEブース
▲Make NoiseブースMAKE NOISEブース
▲Hikari InstrumentsブースHIKARI INSTRUMENTSブース
▲Quicco SoundブースQUICCO SOUNDブース
▲X-Fade Modularブース ▲X-FADE MPDULARブース
▲Centre VillageブースCENTREVILLAGEブース
▲ElektronブースELEKTRONブース
▲Clockface ModularブースCLOCKFACE MODULARブース

ROLI 5Dワークショップ by MI7

Red Bull Studio Hallでは、音楽プロデューサー/キーボーディストの氏家克典によるROLI Blocksシリーズや5次元タッチのMIDIコントローラー、Seaboard Riseなどについての、実演を兼ねたレクチャーが開催された。さらに、2017年10月にエムアイセブンジャパンが主催したハッカソン『TOKYO BLOCKS HACKATHON』で生まれたデバイス“Blocks Modular”の開発者=Yui Onodera、Akiyuki Okayasu、Tsuyoshi Otabeによるチーム0+も参加し、Blocks Modularのシステムについて語ってくれた。レクチャー後には、氏家氏とチーム0+によるスペシャル・セッションが行われ、多くの人々の注目を集めていた。

▲ ▲ROLI Lightpad BlockやROLI Seaboard Rise 49などを使って実演しながら、5Dタッチの操作やサウンドの魅力を語る氏家克典
IMG_1178trm2 ▲左から、氏家克典とチーム0+のメンバーである作曲家/サウンド・アーティストのYui Onodera、エンジニア/デザイナーのTsuyoshi Otabe氏、作曲家/プログラマーのAkiyuki Okayasu。自身らが開発したROLI Blocks Modularのシステムを Akiyuki Okayasuが解説した
▲ ▲氏家克典とチーム0+による、Tokyo Festical of Mudular 2017限定スペシャル・セッションが実現。ROLI Seaboard RiseとROLI Blocks Modularを組み込んだモジュラー・シンセが織りなす、幻想的なアンビエント・ミュージックが会場を包み込んだ

Live Concert

Contact Tokyoでは、総勢20名を超える国内外の名だたるモジュラー・シンセサイザー・アーティストが集結し、2日間に渡って白熱したライブ・パフォーマンスを行った。

23800231_10155859906576354_5175808551857778032_o ▲SUGIZOのギターとHATAKENのモジュラー・シンセによる共演(撮影:Kotaro Manabe)
23736097_10155859898966354_3364090188074859379_o ▲HATAKENの使用機材。モジュラー・シンセ・ラック(手前)とROLAND MX-1(奥)(撮影:Kotaro Manabe)
23826146_10155859905891354_5333716259667440418_o ▲EO WAVE Ribbon2を演奏するSUGIZO(撮影:Kotaro Manabe)
105Baseck ▲Baseck
99Marcus-Fischer-and-Taylor-Duepree ▲Marcus Fischer & Taylor Dupree
▲Cuckoo ▲Cuckoo

スペースの都合上、すべてのセミナーやライブを紹介することはできなかったが、近年は、さまざまな趣向が凝らされたモジュラー・シンセが登場し、日本国内でも多くのクリエイターたちに浸透している。これほど多くのモジュラー・シンセ・メーカー/アーティストが集うイベントは、このTokyo Festival of Modular以外ないだろう。実際に、国内外のさまざまなモジュラー・シンセが一同に介す機会が少ないだけに、このTokyo Festival of Modularは貴重なイベントであり、今後のモジュラー・シンセのシーンの発展にも大きく貢献していると思う。今回来場できなかったモジュラー・シンセ・ファンは、今後もTokyo Festival of Modularが発信するイベントにぜひ足を運んでみてほしい。各メーカーの開発者やスタッフとも話せる上、その場でサウンドも体験できる貴重な空間となっている。Tokyo Festival of Modularの動向は、今後も注目していきたい。

▲記事内で紹介した以外にも多くのメーカーがブース出展。セミナー/デモが行われると、多くの来場者が興味深そうに話を聞いていた ▲記事内で紹介した以外にも多くのメーカーがブース出展。セミナー/デモが行われると、多くの来場者が興味深そうに話を聞いていた
▲こちらはタイム・テーブル。Contact Tokyoで行われたライブでは、サンレコでもおなじみの中山信彦やEICHEPH、齋藤久師と言った面々も登場していた ▲こちらはタイム・テーブル。Contact Tokyoで行われたライブでは、サンレコでもおなじみの中山信彦やEICHEPH、齋藤久師と言った面々も登場していた

Tokyo Festival of Modular Webサイト→http://tfom.info/