IK Multimedia UNO Synth PRO X〜操作性UP!パラフォニックアナログシンセ

UNO Synth PRO Xヘッダー

 IK Multimediaは、アナログ・シンセサイザーUNO Synth PRO X(オープンプライス:市場予想価格85,800円前後)を発表。日本では8月下旬の発売を予定している。

 3基のアナログ・オシレーターによるパラフォニック・デザイン、直列/並列配置可能な2つのフィルター、パラメーター・オートメーションに対応した64ステップ・シーケンサーといったUNO Synth PROの機能を踏襲。30を超える機能にアクセスできる23個のツマミ、往年のベースライン・マシンの名機を手本にしたベースライン・モードなど、新しい仕様が導入された。

UNO Synyh PRO Xトップパネル

トップパネル

 三角波、ノコギリ波、パルス波(パルス幅調整可能)をモーフィング可能な3基のアナログ・オシレーター+ノイズジェネレーターを搭載。オシレーターシンクやFM、TUNEをずらすことで金属的な響きを得るRINGなどを組み合わせ、ベース、リード、アルペジオといった定番の演奏から、存在感あふれるサウンド・デザインまで、アナログシンセならではの音を存分に楽しむことができる。

UNO Synth PRO X オシレーター

オシレーター部

 モノ、レガート、3和音の演奏が行えるパラフォニックに加え、ベースライン・モードも用意。通常20kHzまで調整可能なカットオフ周波数を5kHz付近までに制限し、ベース音にフォーカスしたフィルター操作が行える。合わせてアクセントの量、アクセント・エンベロープのディケイ・タイムが調整可能だ。

ベースライン・モードの専用ボタンが用意されている

ベースライン・モードの専用ボタンが用意されている

 ADSRエンベロープは、フィルター用、アンプ用、モジュレーション・マトリクス用の3基を搭載(UNO Synth PROは2基)。 アタック〜ディケイ間をループするLOOPや、リトリガーの強制指定も可能となっている。

 フィルターは、2ポールのOTAマルチモード・フィルターと、SEQUENTIAL Prophet-5 rev.4への採用で話題になったデイブ・ロッサム設計のSSIチップによる自己発振が可能な2/4ポール・ローパス・フィルターを併装。直列でも並列でも使用することができる。

 テンポシンク可能なLFOは2基あり、波形はサイン波、三角波、ノコギリ波、矩形波、ランダム、サンプル&ホールド、ノイズを用意。リトリガーの有無、フェード・タイム/カーブも調整可能だ。16スロットのモジュレーション・マトリクスと組み合わせて、複雑に変化するテクスチャーを作り出すことができる。

UNO Synyh PRO X エンベロープ&LFO

エンベロープとLFO

 エフェクトは、アナログ・オーバードライブのほか、センド/リターンで使用するディレイ/リバーブ/モジュレーションの3系統計12種類を用意する。

UNO Synth PRO Xエフェクト

エフェクト

 操作子は、UNO Synth PRO Xから格段に増えた23個のツマミと、オクターブ・シフト可能なキーボード、豊富なボタンを実装。フィルター/エフェクトの前段もしくは最終出力段階へのAUDIO INの他、USB、MIDI、CV/GATE入出力端子も装備し、コンピューター、MIDIキーボード、ユーロラックモジュラーなどと組み合わせられる。

UNO Synth PRO X リアパネル

リアパネル

 さらに、64ステップのパラフォニック・シーケンサーも搭載。音程情報だけでなく、本体ツマミの動きやモジュレーション・マトリクスにアサインしたCV/GATE情報など、最大48種のパラメーターの動きを記録し、オートメーションで再現できる。リアルタイム演奏用には、アップ、ダウン、ランダムなど10モードから選べるアルペジエイターも装備。アルペジエーターの演奏も、シーケンサーでリアルタイムにレコーディングすることも可能となっている。

UNO Synth PRO X Editor

UNO Synth PRO X Editor

 256種類のプリセットを内蔵するほか、付属のUNO Synth PRO X Editor(Mac/Windows対応)でのエディットや音色管理も可能。スタンドアローンに加え、プラグイン版(AAX/AU/VST)もあり、DAWソフトのトラックにMIDI CCでオートメーションを記録することもできる。

 

 

製品情報

関連記事