PRESONUS Studio One 5.5発表。マスタリング向け機能を中心にMIDI制作も強化

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 PRESONUSのDAWソフト、Studio One 5が5.5へアップデートを果たした。Studio One 5ユーザーは無償でアップデートが可能。マスタリングなどに使用するプロジェクト・ページで大きな改善が図られたほか、制作向けの機能も向上している。

プロジェクト・ページ

オートメーションをサポート

 マスター・ボリュームおよびプラグイン・パラメーターにオートメーションを設定可能となった。


クリップ・ゲイン・エンベロープをサポート

 マスタリング時のゲインをサンプル精度で正確に修正可能。

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リッスン・バスをサポート

 マスター出力には影響を与えることなく、別のエフェクトをかけた別の出力経由でモニターできるようになった。SONARWORKS Referenceなどの音響補正プラグインやWAVES Abbey Road Studioなどのヘッドフォン・モニタリング・ツールとの併用に便利な機能だ。

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トラック変換をサポート

 マスタリング済みトラックのレンダリング・ファイルを作成可能。すべてのインサート・エフェクトとオートメーション・パラメーターと共に、可逆的かつ非破壊的にファイルに書き出すことできる。

複数フォーマットへの一括エクスポート&ラウドネス管理

 プロジェクト・ページの[デジタルリリース]ウィンドウに、オーディオ・フォーマットのリストが表示されるようになった。各フォーマットにはそれぞれ独自の書き出し設定が用意されており、マスタリング済みデータを24ビット/96kHz WAVとストリーミング用AACを同時に書き出すといったことも素早く行える。

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 また、新しいオプション[ラウドネス]が用意され、エクスポート時のラウドネスとトゥルー・ピークの目標値を設定可能。日本のデジタル・テレビ放送で採用されているARIB TR-B32や、Apple Music、Apple Podcast、Netflix、SoundCloud、Spotify、TIDAL、YouTubeなど主要ストリーミング・サービス対応のプリセットを網羅しており、プリセットを選択するだけで自動的に値が設定される。任意の設定も可能。

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新しいハイエンド・ディザリング・アルゴリズム

 上述のエクスポートなど、コンバートにより生じるひずみなどの影響を最小限に抑えるカスタム・デザインの新しいディザリング・アルゴリズムを搭載している。

MIDIファイルからコード・トラックでのコード抽出

 任意のMIDIファイルをコード・トラックに直接ドラッグしてコードを抽出できるように。Studio Oneのコード検出機能との組み合わせで、オーディオ・イベントやインストゥルメント・イベントと連動させることができる

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音符をドラッグしてストラム・パターンを作成

 command+option、Ctrl+Altを押したまま、選択したコードに含まれるノート・イベントをドラッグすることで、手動でストラム・パターンを作成可能に。ギターをかき鳴らすようなMIDIデータを手早く作成できる。

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ショー・ページのAmpireが最適化

 ライブ・パフォーマンスを重視して、ギター・アンプ・シミュレーターAmpireのプリセット切り替えが向上した

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Ampire

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