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「XSONIC XTone Pro」製品レビュー:ギターとの併用に特化した2イン/2アウトのペダル型オーディオI/O

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 XSONIC XTone Proは、最高24ビット/192kHzに対応する2イン/2アウトのペダル型オーディオI/O。Mac/Windows/iOSにインストールされたPOSITIVE GRID Bias FXなどのアンプ・シミュレーターを、6つのフット・スイッチで制御できます。XTone Proをギター・ケースやバッグに入れておけば、どこでもレコーディングやライブができてしまう……と書くと宣伝文句のようですが、まさにその通りの製品です。

 

最高24ビット/192kHzで動作可能
ファンタム電源が流せるマイクプリを内蔵

 入力はギター/ライン(フォーン)と、48Vファンタム電源が供給できるプリアンプ内蔵のマイク(XLR/TRSフォーン・コンボ)、エクスプレッション・ペダル(TRSフォーン)を1つずつ装備しています。出力はラインL/R(フォーン)、ヘッドフォン(ステレオ・ミニ)を各1系統搭載し、グラウンド・リフト・スイッチ付きのバランス出力(XLR)も1つ用意。さらにMIDI IN、OUTも完備しています。

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右サイドには入力端子が集結。左からギター/ライン(フォーン)、エクスプレッション・ペダル(TRSフォーン)、マイク(XLR/TRSフォーン・コンボ)が並ぶ

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正面奥には左からUSB端子、MIDI IN、OUT、ヘッドフォン出力(ステレオ・ミニ)、グラウンド・リフト・スイッチが備わっている。グラウンド・リフト・スイッチは左サイドに搭載されたバランス出力(XLR)用で、その隣にはライン出力L/R(フォーン)が装備されている

 トップ・パネルにはペダル・エフェクトに用いられるタイプのフット・スイッチ6つに加え、重厚感のあるマイクプリのゲイン調節ノブと出力音量のつまみが1つずつスタンバイ。各フット・スイッチの隣にはインジケーターが用意されていて、どれが選択されているのか一目りょう然です。

 

 性能面で特筆すべきは、最高24ビット/192kHzというハイレートで動作できる点。ダイナミック・レンジが114dBというのも魅力的です。さらにアンプ・シミュレーターを使う上で重要な超低レイテンシーを実現するために、XSPEEDテクノロジーというXSONIC独自の技術が投じられているとのこと。電源はDC 9VまたはUSBバス・パワーで供給します。

 

バランスの良い出音とピュアな録り音
低レイテンシーで演奏に違和感が無い

 では実際に使ってみましょう。まずはAPPLE MacBookにつなぎ、ライン・アウトからモニター・スピーカーへ音楽を出力してみました(普段使用しているオーディオI/OはUNIVERSAL AUDIO Apollo Twin)。想像以上にパワフルで、余裕を感じるサウンドです。ハリのある低域と伸びやかな高域を有し、実にワイド・レンジな音像。解像度が高く、演奏の細かいニュアンスや定位がはっきり見えます。ヘッドフォン出力も同様の印象。とてもバランスの良い出音です。

 

 録り音はどうでしょうか? エレキギターをギター/ライン入力につないで弾いたところ、雑味の無いピュアな音色で録れました。これならエフェクトのノリも良さそうです。コンデンサー・マイクでアコギを収音してみたところ、スタジオ・グレードのプリアンプにも引けを取らない、鮮明でまとまった音色でキャプチャーしてくれました。純粋なオーディオI/Oとして考えても、全く過不足のないクオリティです。

 

 それではBias FXのインストールされたAPPLE iPhoneと接続して、MIDIスイッチとともに使ってみましょう。ライン出力からアンプ・ヘッドにつなぎます。僕は今までアンプ・シミュレーターをコンピューターでしか使ったことがなかったので、正直驚きの連続でした。レイテンシーをほぼ感じず、演奏していて違和感がありません。違和感があるとプレイが変わってきてしまうので、ここはとても大事なポイントです。ひずみ、モジュレーション、空間系エフェクト……とエフェクトを足していきましたが、レイテンシーには全く影響がありません。

 

 MIDI制御は、さまざまなアンプ・シミュレーターに対応したモードを3種類用意。フット・スイッチを同時押しすることで、モードの切り替えが可能です。フット・スイッチへのアサインは、アンプ・シミュレーター側で実行します。エフェクトのオン/オフだけではなくプリセットも切り替えられるので、ライブで多くの曲を演奏する場合に心強いですね。スイッチのレスポンスは抜群に良いです。踏み心地も良好。重量感のある筐体は踏んでも安定感があります。

 

 ソフトウェアのクオリティが著しく向上している昨今、音楽の作り方が目まぐるしいスピードで変化しています。今まで高価で手にできなかったアンプや、使ったことのないペダル・エフェクトを使えるのがデジタルの強みですが、そこにフット・スイッチというアナログの要素が組み合わさることで、新しいアイディアが生まれる可能性を感じました。

 

サウンド&レコーディング・マガジン2020年5月号での掲載時に、「1イン/1アウト」と記載しましたが、正しくは この記事の通り「2イン/2アウト」です。お詫びして訂正いたします。

 

問合せ:フックアップ

製品ページ:https://hookup.co.jp/products/xsonic/xtone-pro

 

XSONIC XTone Pro

オープン・プライス

(市場予想価格:26,000円前後)

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▪入力インピーダンス:1MΩ(インスト)、100KΩ(マイク)▪プリアンプ・ゲイン・レンジ:4~50dB▪出力インピーダンス:100Ω(アンバランス)、200Ω(バランス)▪ビット&サンプリング・レート:最高24ビット/192kHz▪ダイナミック・レンジ:114dB▪全高調波ひずみ率:0.001%▪外形寸法:123(W)×60(H)×195(D)mm▪重量:650g 【REQUIREMENTS】▪iOS:iOS 10以上、LightningまたはUSB Type-C端子を搭載したAPPLE iPhoneおよびiPad▪Mac:OS X 10.6以上▪Windows:Windows 7~10