最新のUKテクノをフィーチャーしたWhite Labelシリーズ『UK TECHNO』。その名の通りダーティなテクノ音色に特化したライブラリーです。総容量は1.02GB。多彩なフォーマットが用意されているので、WAVをそのままDAWに張り付けてもいいし、ソフト・サンプラーに読み込ませて使用することも可能です。LOOP素材のBPMは126に統一されているので、タイム・ストレッチせずどんどん組み合わせて使うことができます。キーもそれぞれファイル名に明記されているので迷うことなくセレクトできて良いですね。各素材のほとんどが、リバーブやディレイ込みの音作りになっているのですが、このエフェクトがあるからこそ出せる“UKテクノ”感なのだなという印象を持ちました。潔い！ 実際に使ってみると（僕はABLETON Live上で使ってみました）、“music loops”のフォルダーに収録されているループは、曲の展開ごとに入っているので、簡単に音の抜き差し＋エフェクトでミニマル・テクノが１曲作れてしまいます。プラスαでワンショットのパーカッションやFXの素材を重ねるのもアリですね。“bass loop”の素材の低音をEQで極端に切ってシーケンス的に使ったり、逆に“Synth loop”の音をフィルターでこもらせてベース的に使うのも意外性があって良かったです。このライブラリーのみで１曲完結することも可能ですが、テクノ、90'sレイブな音を雰囲気として他ジャンルに持ち込むのも面白いと思いました。特に“top loops”内のドラム・ループは、ポップスの中に少しだけエッセンスとして加えるといい意味での違和感を足すことができます。元がテクノなのでクラブ・ミュージックではないジャンルに加えた方が面白い結果になりそうです。正攻法にテクノで攻めても良し、エッセンスとして使うのも良しなライブラリーです。あえてね。
