
STEINBERG WaveLab Pro 9

1995年に発売された波形編集/マスタリング・ソフトの最新バージョン(Mac/Windows対応)。ユーザー・インターフェースが“リボン&タブ”方式に一新されレイアウト・カスタマイズの自由度が増したほか、M/S処理へのフル対応、ハイエンドなマスタリング用プラグイン・セットMasterRig、同社のDAWソフトであるCubaseとのファイル交換などの新機能をフィーチャー。
付属プラグインはMultiband Expander/Multiband Envelope Shaperが追加され計41種類となったほか、サード・パーティ製のVST 2/3プラグインも使用できる。12のエフェクト・スロットを備えるマスター・セクションには新たに開発されたResamplerを搭載。内部処理は32ビット浮動小数点で、最大サンプリング・レートは384kHzとなる。
DDPイメージの作成やRed Book準拠のCDバーニング、CDキュー・シートの書き出しなどプロフェッショナルなマスタリング・ソフトとして万全の機能を備える一方、オーディオのマルチレンダリング(5.1ch形式のMP3やAACにも新たに対応)やバッチ変換、書き出すファイルの命名規則のカスタマイズなど、波形編集ソフトとしても強力。基本機能にフォーカスしたWaveLab Elements 9(オープン・プライス:市場予想価格9,500円前後)もラインナップされる。
WaveLab Pro 9の主な新機能
M/S処理へのフル対応
L/Rステレオ方式と異なり、音源の中央付近と左右両側を扱うM/S方式にフル対応。オーディオモンタージュ、オーディオエディターの両方でオーディオ信号をMid/Side成分に分けて表示し、これらをダイレクトに処理することができる。マスター・セクションにはMid/Sideシグナルを選択できる機能が追加され、エフェクト・スロットではMid、Side、Left、Right、またはステレオ・トラック全体から選択して、個別に好みのプラグイン・エフェクトで処理が行える。
MasterRigプラグイン
STEINBERGが新開発したプラグイン・セット。Compressor/Dynamic EQ/Saturator/Limiter/Equalizer/Imagerという6つのエフェクト・モジュールで構成され、これらをモジュールスロットに最大8つまでドラッグ&ドロップして自由に配置できる。各モジュールはマルチバンド仕様となっており、Dynamic EQ/Equalizer/Compressor/SaturatorはバンドごとにM/S処理も可能。
Cubaseとの連携機能
楽器バランスや尺の変更など、マスタリングの工程の最中にミキシングの工程に戻りたくなった場合も、ボタン一つでCubaseのセッション・データを開くことが可能。ミキシング/マスタリングをシームレスに行き来することで、楽曲のさらなるクオリティ向上が見込める。またCubase上のオーディオイベントを、WaveLab Pro 9のパワフルなレストレーション/編集機能を使ってダイレクトに加工することもできる。
REQUIREMENTS
Mac:OS X 10.10/10.11(すべて32/64ビット・ネイティブ対応)
Windows:Windows 7/8/8.1/10(すべて32/64ビット・ネイティブ対応)
共通項目:INTEL/AMDデュアルコア・プロセッサー、4GB以上のRAM、4GB以上のディスク空き容量、1,024×768以上のフルカラー・ディスプレイ、USB-eLicenser接続用USB端子(WaveLab Pro 9)、OS対応オーディオ・インターフェース(ASIO対応インターフェースを推奨)、DVD-ROM、インターネット環境
関連リンク:
WaveLab 9 - Steinberg製品
問合せ:ヤマハ スタインバーグ・コンピューターミュージック・インフォメーションセンター
電話:0570-016-808
http://japan.steinberg.net/