プロのエンジニアがマイクをチェック!

見極めの難しいマイクをプロのエンジニアにレビューしてもらいました。購入の参考にしていただければ幸いです!

Review by 林憲一


Hayashi<Profile> フリーランスのレコーディング・エンジニア。もともとはビクタースタジオに在籍し、サザンオールスターズの作品に数多く携わった。最近はmiwaや WEAVER、柴咲コウの録音/ミックスのほか、May’nや中川翔子、藍井エイル、ベイビーレイズなどのミックスを担当 

AKG Project Studio Line


問合せ:ヒビノ(株) ヒビノプロオーディオセールス Div.
電話:03-5783-3110
URL:http://www.hibino.co.jp/p420▲P420(オープン・プライス、タイプ:コンデンサー、指向性:無/単一/双指向の可変)p220▲P220(オープン・プライス、タイプ:コンデンサー、指向性:単一)p120▲P120(オープン・プライス、タイプ:コンデンサー、指向性:単一)121AKG_P170_atari▲P170(オープン・プライス、タイプ:コンデンサー、指向性:単一)ホー ム・スタジオでも高品位な収録を可能としたAKG Project Studio Line。P420、P220、P120はサイドアドレス・タイプのコンデンサー・マイクで-20dB PADスイッチとローカット・フィルターを備えています。P420は指向性が変えられるモデルで、ふくよかでありながら中域の明りょう度の高さが特徴で す。P220は低域の豊かさが印象に残りました。P120はP420、P220のダイアフラムが1インチだったのに対して、2/3インチになっていて、タ イトな低域と明りょうな高域がカラッと乾いたサウンドを生み出します。これらのモデルはボーカルやアコースティック楽器に良く合うでしょう。スティック・ タイプのP170は繊細に伸びる高域が印象的でした。低域は程良く整理されつつ太さもあるので、シンバルなどの金物はもちろん、アコースティック・ギター やバイオリン、ピアノなどの収録にも適していると思います。 

SHURE


問合せ:ヒビノインターサウンド
電話:03-5783-3880
URL:http://www.hibino-intersound.co.jp/122SHURE_SM57▲SM57(オープン・プライス、タイプ:ダイナミック、指向性:単一)122SHURE_SM58▲SM58(オープン・プライス、タイプ:ダイナミック、指向性:単一)122SHURE_Beta57▲Beta 57A(オープン・プライス、タイプ:コンデンサー、指向性:超)122SHURE_Beta58▲Beta 58A(オープン・プライス、タイプ:コンデンサー、指向性:超)SHURE SM57、SM58は登場から半世紀を迎えようとする超定番ダイナミック・マイクです。SM57は2~4kHz辺りの中域をしっかり捉えるので、この帯域 が重要なドラムやパーカッションなどの打楽器、ギター・アンプの収音に欠かせません。SM58もほぼ同じ傾向の音色ですが、メッシュグリルが付加されてい るぶん、高域の挙動が大人しく、低域もロールオフにより少し抑えられています。とは言え、ボーカルに特化したマイクと考えて良いでしょう。Beta 57A、Beta 58Aは先述のSMシリーズに対し入力感度や高域のヌケが向上しています。 指向性もスーパーカーディオイドでハウリング対策をしているため、使い勝手も良いですね。Beta 57Aは10kHz辺りのきらびやかさが特徴で華やかな音質です。Beta 58Aはより低域のロールオフが強い設定ですが、近接効果が得やすいので、音源に対する距離で低域をコントロールできます。