
▼LINE6 Helix
オープニングにはLINE 6社長のMarcus Ryle氏が登場。
Marcus Ryle氏は「我々はHelixを開発するにあたって、モデリング製品のパイオニアとしての20年の経験をいかし、最高の製品を作るということに取り組んできた。6年もの歳月を費やし、今回ここで紹介できることを誇らしく思う。皆さんにも我々と同じようにHelixを楽しんでもらいたい」と語った。
製品特徴
Helixは「Real」「Smart」「Control」という3つの言葉に集約されている。
Real
Helixは2つのパワフルなDSPによる新しいHXモデリング・エンジン搭載しており、これまで以上に解像度の高いモデリングという非常にリアルなサウンドを可能としており、その数はアンプ45種類、キャビネット30種類、マイク16種類、エフェクト70種類。
実際のアンプのチャンネル・ボリュームを1目盛りずつ上げていくと、実際のサウンドやトーンの変化はデジタルのように一定ではない。このような個々のアナログ機器の特徴をしっかりキャプチャーしてそれによってリアルなサウンド、演奏感覚、フィーリング全体を提供してくれる。キャビネットはインパルス・レスポンスに対応し、独自のプロセシング技術によって解像度の高いIRデータをつかってもDSP消費を抑えられているという。また、サード・パーティ、カスタム・データーもインポートすることが可能だ。
エフェクトもアナログ独特の新しいモデリングになっており、アナログ独特の繊細な特徴を捉えてリアルなサウンドの再現に成功してる。
Smart
Helixは開発にあたって160以上のユーザーからの要望を取り入れて、操作性にもこだわっている。
特徴的なのが800×480ピクセル、6.2インチ・カラーLCDの大型ディスプレイだ。深い階層に入っていく必要がなく、またいくつものページを送ったりすることもない非常にわかりやすいユーザーインターフェイスなっている。この大型ディスプレイだけで現在どんな状態になっているか、あるいは何をすればよいかをここで一望できる。
基本的にディスプレイ右に配置されているジョイスティックを操作することででデバイスの選択、ルーティングのエディットなどほとんどが直感的に行えるようになっている。
さらにタッチ・センシティブのフット・スイッチを採用しているのでエフェクトのON/OFFのアサインなども瞬時に行え、ハンズ・フリーのペダル・エディット・モードでギタリストが演奏を止めることなく立ったままの状態でアンプやエフェクターのパラメーターの操作ができる点もユニークだ。
Control
コンパクト・エフェクターやアンプなどを統合してHelix本体の一部のようにコントロール可能。そのため非常に豊富なアナログ、デジタルI/Oを装備している。
8IN/8OUTのUSBオーディオ・インターフェイス、4系統のSEND/RETURN、3つのエクスプレッション・ペダル端子が印象的だ。さらにMOOG Moogerfoogerシリーズのような機器のパラメーターをコントロールするための、CV/Expression端子が搭載されているのもギター・プロセッサーとしては珍しい。おそらくユーザーの意見が反映されているのだろう。
デモンストレーターの阿部学氏が登場。
阿部氏はHelixを実際に使用した印象についてこのように語った。
「サウンドの向上面がすごい。モニター・スピーカーから出力しているのに、まるで本物のアンプで弾いているような印象を持ちました。操作面に関しても、エフェクターのエディットはメニューから階層に入っていくのが一般的だが、Helixはフット・スイッチに触れてすぐにエディットできるのはとても便利。また、できないことはないぐらい複雑なルーティングも可能になっていて、しかも操作が簡単というのがありがたいです。一般的に細かいところまでエディットできても、複雑だと使い方を覚えるまで時間かかるのですが、今回は説明書なくてもいけるぐらいの操作性があって、Line6製品には長いこと携わらせていただいたんですが、待ってて良かったなと思います。一言であらわすならHelixはモデリング技術の先駆者のLINE6が満を持して生み出したモンスターマシンですね。」
最後にこの日のために書き下ろしたオリジナル曲Passionを披露。Helixに搭載されたさまざまな音色を堪能できた。
今回発表されたLINE6 Helixは11月25日発売、価格はオープンプライスで市場予想価格は22万円後半を予定している。
[問い合わせ]Line 6 インフォメーションセンター
[製品リンク]http://jp.line6.com/helix/