杉山勇司のLOGIK FREAKSがリマスター配信〜エンジニアが自ら音楽を作る先駆け的作品

 先ごろ『新・レコーディング/ミキシングの全知識』(小社刊)を上梓したエンジニア/プロデューサーの杉山勇司氏。氏が1995年、これまでのプロデュース・ワークの知見を生かし、ソロ・プロジェクトLOGIK FREAKSでアーティスト・デビューを果たしていたのはご存じだろうか? トーマス・フェルマン(ジ・オーブ)のリミックスでも話題となったアンビエント・テクノの名作、『One Fine Day(Temptations Of LOGIK FREAKS)』が、リリースから27年を経て、本日5月18日に配信開始された。

 杉山氏自身の手によるリマスターが行われた今回の配信。ボーナス・トラックとして現在、入手困難になっているコンピレーション『G•Tec Compilation 01』(1995年)に収録された「Mother Acid Collective」「M.A.C.Sf.Dub(Remixed by Seefeel)」「Drug Master Reality」の3曲が追加収録されている。

 『One Fine Day(Temptations Of LOGIK FREAKS)』当時の杉山氏のシステムは、1995年10月号「People & Tools」で紹介。Web会員の方はバックナンバーからご覧いただきたい。

1995年10月号「People & Tools」。杉山氏プロデュースのNAV KATZE『Gentle & Elegance』(1996年)も同様のシステムを駆使して制作されたという。イン・ザ・ボックスでのミックスのはしりだ

 また、1993年7月号から1994年7月号まで、杉山氏は連載「ミックス・ダウン・セミナー」を執筆。こちらでは『新・レコーディング/ミキシングの全知識』に連なる氏のエンジニアリングの思考をたどれる内容が触れられている。

1994年7月号「ミックス・ダウン・セミナー」最終回。プロフィール欄で、アーティスト活動をしていくことについて触れられている

 そして、6月には新作となる2ndアルバム(!)、『Revenge to Oneself / TANSTAAFL』が配信される予定。こちらもご注目いただきたい。

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LOGIK FREAKS公式サイト

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