トラックメイカーのYebisu303がTEENAGE ENGINEERING OP-1 fieldの魅力を伝える20日間。DAY11からはテープ・モードについて紹介していきます!
DAY2で少し触れたテープ・モードについて詳しく掘り下げます! このモードには、バーチャルな4トラックのテープレコーダーが搭載されて、シンセ・モード/ドラム・モードでの演奏をオーディオ・データーで記録&編集することが可能です。
テープ・モードでの録音の手順
- シンセ・モードまたはドラム・モードで録音したい音色を(必要ならシーケンサーも)選ぶ
- テープ・モードに移動
- 録音したいトラックに対応したボタン(T1~T4キー)を押す
- RECキーを押しながら音源を演奏する(または、シーケンスを再生する)
RECキーを押した時点ではなく、演奏し始めた(またはシーケンスをスタートした)時点で録音が開始されるので、タイミングを気にする必要はありません。なお、演奏のタイミングに関わらず即録音を開始したい場合は、RECキーを押しながらPLAYキーを押せばOKです。
柔軟な入力ソース
録音の対象は内部音源だけにとどまりません。synth sampler/drum samplerと同様(DAY9を参照)に、テープ・モードでもさまざまな入力ソースが選べるんです。
shift + マイクキーを押すと、入力ソースを選択する画面が表示されます。入力ソースは下記の4つから選択できます。
- OP-1 MIC:本体内蔵マイク
- 周波数:FMラジオ
- USB:USBオーディオ
- OUT-IN:main outの音声
内部音源と入力ソースは同時に録音することもできるので、例えばマイクで拾った生演奏にシンセ・モードの演奏を重ねてトラック1に録音する、といった使い方も可能です。
ピンポン録音を駆使してトラックをまとめてみよう
「OUT-INは何に使うの?」と疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。これを使うと、カセットMTR世代にはおなじみのピンポン録音(録音済みの複数トラックを別のトラックにまとめて録音し直す、トラック数を節約するテクニック)ができます。
例えば、すでにトラック1~3が録音済で、追加でもう2トラック以上録音したいけど、トラック数が足りない……という場合、入力ソースをOUT-INにして、トラック1~3がミックスされた状態をトラック4にまとめる(録音し直す)ことで、余ったトラック1~3のテイクを削除し、新しい音源を追加で録音できるようになるわけです。
Yebisu303(Acid Alliance)
【Profile】アシッドハウス、デトロイトテクノ、エレクトロ、ハードミニマルに強い感銘を受け、20代後半よりトラック制作を開始。 無類のハードウェア機材愛好家でもあり、日々マシンライブや機材デモンストレーション動画の制作を行っている。 また、近年ではKORGやSONICWARE製品のプリセットやTVアニメ「ユーレイデコ」の劇伴・イメージソングを制作するなど、その活動は多岐に渡っている。
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