サンレコが注目する3万円以上のハイグレードなボーカル用ハンドヘルド・マイク14機種をクロスレビュー! ここではNEUMANN KMS 105を紹介します。テストは、さまざまなイベントを行うカフェ風イベント・スペース、原宿ストロボカフェにて実施。同店でPAエンジニアを務めるハタナカミホ、そして4人組バンドのゴホウビでボーカルを担当するスージーとcodyが、インプレッションを語ります。
NEUMANN KMS 105
■形式:コンデンサー ■指向性:スーパーカーディオイド ■周波数特性:20Hz~20kHz ■感度:4.5mV/Pa ■インピーダンス:50Ω ■外形寸法:48(φ)×180(H)mm ■重量:300g
※本体カラーがブラックのKMS 105 BKもあり
透明感がありバランスも良い。高域をきらびやかに聴かせる
カプセルはトゥルー・コンデンサー・タイプで、NEUMANNのほかのマイクも有する明瞭性と丈夫さの両立を実現するという。またレンジが広く、ボーカル以外の楽器やホーム・レコーディングにおける優位性を持っているとのことだ。
Artist’s Impression by スージー&cody(ゴホウビ)
cody 自分の地声というか、マイクを通していない声に近いのかなと。どこかが突出しているというよりも、自然で耳なじみが良いマイク。かなり歌いやすかったです。
スージー 確かにcodyが歌いやすそうだなというのは、聴いていても伝わってきました。それだけ素直な特性なんでしょうね。私の声だと少しだけ高域が気になるところもありましたが、それがストレスになるわけではない。感度が高いコンデンサー・マイクらしい特徴なのだと思います。
cody あとは、テストで使用したニッケルのカラーが最高です。レコーディング・スタジオで使うNEUMANNのイメージのままで、ライブで使っていてもテンションが上がりますね。
Engineer’s Impression by ハタナカミホ(原宿ストロボカフェ)
中域~高域が得意な印象のマイクです。スージーさんの高域は、ソトオトで聴いている分にはきらびやかでしたし、声質に合っていたように思います。codyさんの歌声はサステインが見えてきた。オケに埋もれてしまわない透明さがあるからこそ、歌いやすさを感じられたのではないでしょうか。
ストロボカフェでもKMS 105を1本所有していて、弾き語りアーティストの、アコースティック・ギターをマイキングするのに使うこともあります。弦のアタック感とギターのボディの鳴りをバランス良く捉えられるのがいいですね。今回あらためてボーカルでテストしてみたら、立ち上がりの反応の良さが抜群でした。
ゴホウビ
【Profile】男女混声豆腐メンタル4人組バンド。メンバーは、cody(写真右/vo、g)、スージー(写真左/vo、k)、405(シンゴ:b)、むんちゃ(ds、cho)。飾らないストレートなリリックと王道Jポップでありながらもジャンルにとらわれない幅広い音楽性で、柔らかく包容力のあるcodyと、唯一無二のキュートな声質のスージーの全く異質な2人の歌声から生まれる心地良いハーモニー。音楽のみならず、アート・ディレクションからMVまでメンバーが中心となり作り上げている。11月15日開催のバンド史上最大キャパとなる渋谷クアトロでのワンマン・ライブを目指す。
マイクのサウンド・チェックを行った原宿 ストロボカフェ
音楽、アート、お笑い、演劇など、さまざまなイベントを行うカフェ風イベント・スペース、原宿ストロボカフェテストにはゴホウビの楽曲「ラブシャッフル」のオケを使用し、1人ずつ順番にステージで歌唱。一部、弾き語り形式でもテストを行った。