ヤマハ、商業空間にフォーカスした設備用音響機器のラインアップを発表

ヤマハ株式会社は、6月に米国・ネバタ州ラスベガスで開催された『インフォコム2012』と、大阪・グランキューブ大阪で開催された『サウンドフェスタ2012』において、店舗・宴会場・レストランなどの商業空間にフォーカスした設備用音響機器のラインアップを参考出品した。

今回ヤマハが参考出品した開発中のラインアップは下記のとおり。今秋から来春にかけて、順次発売を予定しているという。

※上の写真は左から、マトリクスプロセッサー『MTXシリーズ』、パワーアンプリファイアー『XMVシリーズ』、シーリングスピーカー『VXCシリーズ』、サーフェスマウントスピーカー『VXSシリーズ』

ラインアップの概要


開発中のラインアップは、プロセッサー、パワーアンプ、スピーカーの3カテゴリー。本ラインアップの機器を組み合わせて使用することで、音の入口から出口まで、商業空間における設備音響で必要とされるすべての機能を実現できるという。

1.マトリクスプロセッサー『MTXシリーズ』


スピーチやアナウンス用のマイクの他、CD等の音楽ソースを複数入力しミックスすることができるシグナルプロセッサー。内蔵DSPを用い、現場の環境、用途に合わせた適切な音声処理を施すことで、その空間に最適な音響を提供する。また、複数の場所に異なる音楽、アナウンス等を出力するゾーニングの機能も装備している。

2.パワーアンプリファイアー『XMVシリーズ』


ハイインピーダンス、ローインピーダンス両対応の4chパワーアンプ。新開発のデジタル音声フォーマット「YDIF」を搭載し、マトリクスプロセッサー『MTXシリーズ』とはアナログケーブルを用いることなくEthernetケーブルを使い簡単に接続することが可能。

3.シーリングスピーカー『VXCシリーズ』、サーフェスマウントスピーカー『VXSシリーズ』


心地良い音楽再生と明瞭なアナウンス拡声を実現したスピーカーシステム。インテリア性の高いキャビネットデザインにより、さまざまな商業空間にマッチする。すべてのスピーカーはハイ/ローのインピーダンスの切り替え機能を持ち、またサブウーファーもハイインピーダンス用、ローインピーダンス用のラインアップがあるため、さまざまな用途に対応可能。

4.その他


『MTXシリーズ』を中心とした製品ラインアップを統合し、設備音響システムをデザインするアプリケーションソフトウェア『MTX Editor』を用意。これにより、パワーアンプ、スピーカーの設定を含む音響システム全体のきめ細やかな設計、管理を行うことが可能。Audinate社が開発し、当社のデジタルミキシングコンソール「CLシリーズ」でも採用しているネットワークオーディオプロトコル「Dante」に対応したモデルもラインアップ。中小規模の設備音響のみならず、大規模音響設備の付帯設備としても活用可能な拡張性を備えている。なお、各機器は単体でもその性能を十分発揮するが、同一コンセプトにもとづいて開発された本ラインアップは、システムとして組み合わせることでそのパフォーマンスを最大限に活かすことができるという。