「HILO」は、高性能のA/Dコンバーター、D/Aコンバーター、モニタリングシステム、そしてヘッドフォンアンプを一体化させた製品で、さまざまな機器との接続や、そのパフォーマンスおよび操作性は今までに類をみないものとなっている。特に今回開発されたBiLynearコンバージョンテクノロジーにより、ノイズや歪みといった不要なものの除去やトランスペアレンシーなサウンドがさらに向上。数多くの入出力端子を搭載し、単なるコンバーターとしてではなく、スタジオにおけるモニターシステムとしても快適に動作する。また外観上最も特徴的なのが、フロントパネルに搭載されたユニークな480×272ピクセルのタッチパネル式LCDスクリーン。サンプリングレイトやクロックの設定、また豊富な入出力のルーティング設定もこのスクリーンから行える上、視認性の高いレベルメーターとしても動作する。また、豊富なI/Oと柔軟なルーティングにより、レコーディング、ミキシング、マスタリングに最適。アナログ入出力端子とは別系統のモニターアウトとヘッドフォンアウトも装備。デジタルI/OもAES/EBU、S/PDIFコアキシャル、S/PDIFオプチカル、ADAT、さらにUSBと充実。各出力へは内部の32チャンネルミキサーを通じて、入力ソースを自在にミックスできる。また最近のローインピーダンスヘッドフォンも、内部のゲイン調整により容易にドライブでき、ミックス時の高音質なモニターシステムとしても有効。FPGAベースの設計と柔軟なLCDスクリーンによって、さらなる進化の可能性も。またUSB端子は背面のLSlot拡張ポートに装備されているが、今後のアップデートにより新たなI/Oの可能性も秘めている。市場実勢価格は252,000円前後。2012年3月15日(木)発売予定(ブラックパネルバージョンの発売日は未定)。
HILOの主な特長
- 超高性能A/D D/Aコンバーター
- タッチスクリーンLCDインターフェース(480×272ピクセル)
- リファレンスクォリティーのヘッドフォンアンプ
- 独立した系統のモニターシステム
- アナログラインイン/アウト:バランスXLR端子(8段階のトリム)
- モニターアウト:2チャンネルバランスTRS端子(1/2dB単位のボリュームコントロール)
- ヘッドフォンアウト:標準ステレオフォーン端子(1/2dB単位のボリュームコントロール)
- AES/EBU及びS/PDIFコアキシャルアウト:トランスフォーマーカップリング
- S/PDIF オプチカルイン/アウト(ADAT I/Oとしても動作)
- FPGA技術による容易な機能や操作仕様のアップデート
- Lynx Studio Technology社が誇る、SynchroLock技術による、超低ジッターのサンプルクロックジェネレーター
- Word Clock I/O 搭載により、SynchroLock 技術による超低ジッターによる外部同期可能
- 通常のAC電源(100V - 230V)以外に一般的なビデオカメラ用バッテリーパック(9V - 18V)も使用可能
- WindowsやMacintoshコンピューターに直接接続できるUSB 2.0端子も搭載
- 設計と生産はLynx Studio Technology社により米国内で行われている
HILOの主な仕様
ライン入力 A/D 仕様
- 全高調波歪み: -114dB(@1kHz、-1dBFS、20kHzフィルター)
- ダイナミックレンジ: 121dB(A-weighted、-60dBFSシグナルメソッド)
- 周波数特性:± 0.01 dB、20~20kHz
- クロストーク: 最大 -140dB(@1kHz、-1dBFS 信号)
ライン出力 D/A 仕様
- 全高調波歪み: -109dB(@1kHz、-1dBFS、20kHzフィルター)
- ダイナミックレンジ: 121dB(A-weighted、-60dBFSシグナルメソッド)
- 周波数特性:± 0.02 dB、20~20kHz
- クロストーク: 最大 -135dB(@1kHz、-1dBFS 信号)