YAMAHA:M7CL-48ES(2,100,000円)
デジタルミキシングコンソール『M7CL-48ES』は、先進的で高音質なステージボックスソリューションを簡単に実現できる「M7CL」シリーズの新しいラインアップだ。
2005年に発売されたデジタルミキシングコンソール「M7CL-48」「M7CL-32」は、大型液晶タッチパネルや常に同じ位置でミキシングに集中できる操作スタイル「CentralogicTM」による直感的な操作性と高い性能で、世界中のホール・劇場、ライブツアー、ライブハウスなどで好評を得ている。
今回発売となる『M7CL-48ES』は、ステージボックス「SB168-ES」(既発売)との組み合わせを前提に設計されており、従来機種である「M7CL-48」の48チャンネルの入力ヘッドアンプの代わりにEtherSound端子を搭載したものとなっている。この端子には「SB168-ES」を最大3台まで接続でき、複雑な設定の必要もないため、アナログ音声の伝送劣化を最小限に抑えたステージボックスソリューションを簡単に実現できる。
この『M7CL-48ES』の登場により、「M7CL」シリーズのラインアップから、"アナログ接続を活かしたシステム"、"従来の設備を活かしたミキサーの置き換え"、"ステージボックスソリューションの実現"など、ニーズに応じた機器構成を柔軟に選択することができるようになる。
発売は2010年2月25日より。
なお『M7CL-48ES』の発売に合わせ、「M7CL」シリーズのファームウェアがVersion3へとアップデートされる。『M7CL Version3』は、各国のユーザーから特に要望の強かった機能を追加した新バージョンで、既存の「M7CL」シリーズに対しては『M7CL Version3』ファームウェアをヤマハプロオーディオサイトからダウンロードすることで、無償バージョンアップが可能だ。
■M7CL-48ESの主な特長
●EtherSound端子を内蔵
オリジナルの「M7CL-48」では48チャンネルのアナログ入力を搭載していたのに対し、『M7CL-48ES』では合計3系統のEtherSound端子を搭載。そのうちの2系統は、ステージボックス「SB168-ES」を最大3台接続する目的で使用し、3つ目のEtherSound端子には、EtherSoundネットワークを監視するコンピューターを接続することができる。また、「SB168-ES」とはネットワークケーブル1本で接続できるため、ステージ上の数多くのアナログ接続をシンプルにし、アナログ音声の伝送劣化とセッティングの労力を最小限にすることができる。
●AUTO CONFIGURE機能による自動設定
ステージボックス「SB168-ES」とのデイジーチェーン接続の場合、システムの設定はごく簡単。『M7CL-48ES』と「SB168-ES」をCAT5eケーブルで接続、「SB168-ES」のDIPスイッチを設定して電源を入れるだけ。すべてが自動設定されるため、コンピューターソフトウェアによるパッチングなどの設定は不要で、「SB168-ES」のID番号とケーブル接続の順番すら気にする必要はない。また、リング接続を行う場合の設定変更も簡単に行える。
●OMNI IN/OUT端子を使ったアナログインサート
『M7CL-48ES』では、「SB168-ES」と接続するためのEtherSound端子に加え、アナログ入出力8 系統のOMNI IN/OUT端子も装備。これを利用して、アウトボードプロセッサーやその他の外部機器をインサート接続することができる。
●すべてのM7CL でデータの互換性を確保
『M7CL-48ES』は、「M7CL-48」および「M7CL-32」で作成したバックアップデータと互換性がある。「M7CL-48」「M7CL-32」用に作成したデータは、データコンバート機能を利用してそのまま使用することができる。
●システム拡張用の3 系統のスロット
『M7CL-48ES』には、「M7CL-48」「M7CL-32」と同様に、Mini-YGDAIスロットを3 系統搭載しており、まったく同等の拡張性を備えています。これらのスロットを利用しニーズに応じたカードを搭載すれば、入出力の追加、各種プロトコルのネットワーク対応、デジタルネットワークを経由したマルチチャンネルのライブ録音、外部プラグインエフェクトの使用などが可能になる。
【関連リンク】
ヤマハ プロオーディオ - M7CL V3
ヤマハ プロオーディオ
※写真のステージボックス「SB168-ES」とメーターブリッジ「MBM7CL」は別売。