「VOICE OF GAIA - STRAWBERRY」製品レビュー:さまざまな曲想にマッチする女性ボーカルのサウンド・ライブラリー

SOUNDIRONVOICE OF GAIA - STRAWBERRY

クワイア音源を得意とするSOUNDIRONから新作『VOICE OF GAIA - STRAWBERRY』がリリースされました。フィーチャーされているのは、オルタナティブ・ロックを基調としたスタイルで活動する女性ボーカリスト、リンダ・ストロベリー。NATIVE INSTRUMENTS Kontakt5で利用できるフォーマット+WAVデータが収録され、総容量は5.48GBとなっています。サンプルを一通り聴いてみると、倍音を多く含むボーカル・スタイル、神秘的かつ情熱的な印象のフレーズ群がさまざまな曲想の演出を可能にしており、インスピレーションがわくクオリティの高い音源に感じました。具体的には、エスニック、ブルース、ソウルなどに対応する合計2,500以上のフレーズ音源(キー別、80〜140BPMで収録)のほか、さまざまなアーティキュレーションを演奏可能な音源(Sustains、Staccatoなど)も収録されています。中でも筆者が気に入ったのがLeg
ato Ah。音程の継ぎ目が滑らかで、自由に鍵盤をなぞるだけでも非常にリアルなボーカル・ラインで演奏可能です。比較的幅広い音域(2オクターブ半程度)も扱いやすく、重ねて4声のクワイアにしたり、ストリングスやパッドなどと併用しトップ・ノートを歌わせても効果的でしょう。さらにSustainsに関しては音域を無視した“Pad Mode”で演奏することができ、8種の内蔵のエフェクトと併用すればボーカル音源の枠を超えたサウンドを生成可能です。サウンドトラックやニューエイジ、民族音楽などとも相性が良さそうで、早速、劇伴の制作で使用してみましたが、オケとのなじみもよく、容易に導入することができました。何より“声”という楽器が入ることにより楽曲のクオリティが増し、制作のテンションが上がってくるのがうれしいところです。価格も1万円台と導入しやすく、楽曲に新たなテクスチャーを加えたいクリエイターは持っていて損はないと思います。

SOUNDIRON
VOICE OF GAIA - STRAWBERRY
15,929円(為替レートによる価格の変動あり。表記の価格は2014年11月6日現在のもの)
●ダウンロード販売●容量:約5.48GB ●DATA FORMAT:Wav、Kontakt