EDM全盛の昨今ですが、そんな時代を象徴するベース・ミュージック・シーンの新ジャンル、ムーンバートン用のサウンド・ライブラリーが早くも登場！ リリース元のSAMPLE MAGICはこれまでもダンス・ミュージック系の名ライブラリーをリリースしてきましたが、“White Label”はさらなる“重箱の隅に神宿る的” 細部をピックアップしようというシリーズ。収録形式はWAVで総容量は約733MB。ダウンロード販売なので24時間購入可能、良い時代です。ドラムやパーカッション類のワンショットにベース、ミュージック、シンセ、FX、声ネタのループ素材を収録。ムーンバートンらしくループ素材のBPMはすべて112に統一されています。一聴しただけで、良くできてる感に興奮です。キモのドラムのループ系は１つのループをオール・ミックスとキック抜きの２タイプが仕込まれていて、キックとベースの絡みが大事なこのジャンルではより実戦的。またムーンバートンは“チョップド・アンド・スクリュード”というレコードの回転速度を遅くした質感／手法が独特なのですが、やつれたような鈍った感じ満点のサンプルが多く、さらに実戦的と感じました。もう１つのキモであるベース素材もBPMを上げたらダブステップにバッチリな感じからドラムンベースやレゲトンまで使え、それ自体がFXに生かせそうなイマドキ感たっぷりのネタ。BPMを変えてLA系のビート・ミュージックやブレイクビーツ系テクノなんかにも使ってみたいですね。単品系ですが、実は感心した１つがキックでした。ステレオ感タップリで腰高だったり、長めで音程感も強かったり、ノイズっぽかったりとどれもアルアル！とうなづける新鮮な逸品。結論、新しいジャンルのネタは新しい触媒ともなり、すべてのジャンルの個性化をも促進！ そんな気分でぜひ他ジャンルの皆様にもお薦めします。
