
軽量コンパクトなボディに
タッチ・パネルを搭載
Echo 2はAPPLE iPhone 5をちょっと横長にしたくらいのサイズで、重量も260g強とかなりコンパクト。フロントがタッチ・パネルになっており、ここでさまざまな設定を行う。リア・パネルにはねじ穴が切られており、付属のプラケットを使ってマイク・スタンドに取り付けることもできる。タッチ・パネルの操作は白く囲われている表示やアイコンで機能を選択し、中央のスライダー・コントロールに指を滑らすことでレベル設定を行う。パネルの左右には入力/出力レベルがそれぞれLED表示される。アイコンを見れば何を扱うかは一目りょうぜんだが、長押しすることで機能を選択することがしばしばあるので、マニュアルは一度目を通しておく必要があるだろう。Echo 2の2つの入力チャンネルはマイク/ライン/エレキギターに対応し、ファンタム電源の供給も可能だが、この場合はバス・パワーではなく、付属のACアダプターを接続する必要がある。入力レベルはチャンネルごとに中央のスライダーで設定できるのだが、さらに"EZトリム機能"でゲインを自動設定することも可能。インプットのアイコンを長押しするとEZトリム・モードに入るので、このとき最大音量を入力にすれば、その2dB下に自動的に入力レベルを設定し、クリッピングを防いでくれる。Echo 2の出力は4系統だが、メイン出力は1-2のペア固定で、ヘッドフォン・モニターは1-2か3-4のどちらかを選択できる。またパネルでの設定は最後に変更してから30秒後に自動的にメモリーされ、次に電源オンしたときに復元される。いちいち設定し直さなくてよいのは親切だ。Echo 2はAPPLE iPhone 5をちょっと横長にしたくらいのサイズで、重量も260g強とかなりコンパクト。フロントがタッチ・パネルになっており、ここでさまざまな設定を行う。リア・パネルにはねじ穴が切られており、付属のプラケットを使ってマイク・スタンドに取り付けることもできる。
キメの細かなしっとりとした音
特にマイクプリが好印象
早速コンピューターと接続して音を聴いてみた。16ビット/44.1kHzのCDクオリティの音源で手持ちの幾つかのオーディオI/Oと聴き比べてみたが、ECHOらしいキメの細かなしっとりとした音が印象的。ただしハイエンドは以前の製品に比べて伸びている。クラシックからヒップホップまで幅広いジャンルの音がバランス良く聴こえ、音質クオリティは高い。ヘッドフォン・アウトの音色も同様で、音量も十分に余裕がある。次にマイク/ライン/エレキギターの3つの入力モードを切り替えながら生録音してみた。ちなみに生録音のときに気になるレイテンシーは64サンプルで問題は無く、従来のUSBオーディオI/Oと比べてもこの数字はかなり優秀と言える。録音した音は、音源を再生してみた場合と似たクセのない素直な音質で、ローエンドからハイエンドまでバランスが奇麗だ。特に"スタジオ・グレード"とうたわれているマイクプリが印象的で、幾つかのコンデンサー・マイクで個性の違いを再発見したほど。この価格帯にしては1ランク上のマイクプリと言える。Echo 2はコンパクトで低価格だが、その実力はあなどれない。これまでのECHO製品の音質キャラクターは引き継ぎつつクオリティはアップしており、特にマイクプリが良い。電源にも気が遣われており、メイン/ヘッドフォン出力にも余裕がある。注意点といえば、タッチ・パネルの操作に慣れることだが、これはもはや時代の流れであろう。DAWの入門者はもちろん、モバイル・レコーディング、さらに軽くて手軽なヘッドフォン・アンプとしても使えるEcho 2は、小さな実力派だ。


▲本体手前にはヘッドフォン端子(ステレオ・ミニ)を装備(サウンド&レコーディング・マガジン 2013年1月号より)
▪Mac/Mac OS X 10.4以上、256MB以上のR AM(512MB以上を推奨) ▪Windows/Windows XP/Vista/7(32/64ビット)、256MB以上のRAM(512MB以上を推奨)