スウェン・ウェーバー謹製のプログレッシブ／エレクトロ・ハウス向け素材集 - サンレコ〜音楽制作と音響のすべてを届けるメディア

MUTEKKISWEN WEBER presents ELECTRO DISTRICT VOL.1

BAROQUE

ドイツのエレクトロ・ハウス・クリエイター、スウェン・ウェーバーによるライブラリーが登場。ドラムをはじめ、アナログ・シンセ・ライクなサウンドのベースやメロディックなシンセ、そして声ネタなど、各パートがある程度加工された使いやすい状態で収められており、これらを組み合わせると一つの優れた曲が出来上がる作りとなっています。特にドラムとベース、シンセのループはバリエーション豊富。収録サンプルだけで曲を作っても単調にならず、さすがは第一線のトラック・メイカーが手掛けた素材集だと感心しました。

収録素材のファイル名には"A"や"D#"といったようにキーが表記されているので、音階の付いたサンプルを組み合わせても不協和音を回避しやすいでしょう。シンセの和声感を生かす形で曲を作っても良さそうですが、個人的には最近のエレクトロ・ハウスやいわゆる"テクノクトロ（テクノ色の強いエレクトロ）"にマッチするであろう、タイトなベースを主に使っていきたいです。また、ダブステップなどでよく用いられるビリビリとした響きの"ウォブル・ベース"のような音色も収録。テンポを速めて、２ステップ的なトラックに取り入れても面白そうです。本ライブラリーはハウス向けということで、127BPM前後の素材を中心に収めていますが、発想次第であらゆるジャンルに対応したサンプル集に化けると思います。

次にドラム素材を使用。キット全体のループはもちろん、そこからキックとスネア類、もしくはキックとハイハット類だけを抽出したものも用意されています。これは音の抜き差しで展開を付けるダンス・トラックに向いた仕様。さらにキックやスネア、クラップの単発素材が収録されているため、ループの音数を増やしたいときなどに便利です。いずれにせよ元の音がしっかりとしているので、エフェクトをかけるなどすれば限り無く理想形に近づけていけそうですね。