シネマティックなオーケストラ音源を収めたKontakt 4専用ライブラリー - サンレコ〜音楽制作と音響のすべてを届けるメディア

SONOKINETICTUTTI

Firo

オーケストラによる映画音楽向け素材集。この中にはサスペンスやSFなどの映画でよく耳にする、効果音的なサウンドが収録されています。例えば『エイリアン』や『プレデター』などの映画で聴ける"ギュワーン"とか"ジャン！ジャン！"といった演奏......あのゴージャスでありながらも緊迫感にあふれたサウンドが6.8GB超えの大容量にたっぷりと詰まっているのです。

NATIVE INSTRUMENTS Kontakt 4（バージョン4.2.2.以降）専用のライブラリーですが、このサンプラーを持っていない人もKontakt 4プレーヤーが同社のサイト（www.native-instruments.com）から無償ダウンロードできるので、それを使えば本ライブラリーの収録サウンドを扱うことができるというわけです。

さて、本ライブラリーのパッチはスタイル別に17のフォルダーに分かれています。オーケストラならではの重厚なヒット音、上昇あるいは下降する抽象的な持続音、緊張感漂う不協和音的なショート・フレーズ、ランダム・グリッサンドやオーディオ編集を施したリバース・ヒットなど、現代音楽にも通じる素材がずらり。特に、複雑な展開を持つものや丁寧な処理を施したドローン・サウンドなどは映像の背景に使う際、重宝しそうです。

そのほか、サンプルに使用されている各楽器群の音量を調整できる上、パッチ内での擬似的なマイキングも可能なので、音色をより好みのニュアンスに近づけていけるでしょう。さらに、最大５パターンのフレーズを１つのパッチにアサインでき、特定のフレーズのみを選んだ演奏やキー・スイッチによるテイクの切り替えも行えます。

映画音楽以外でも、ギミック的に取り込んでトラックに変化を付けてみるのも面白そうな本ライブラリー。打ち込みでの再現はかなり難しいこの手のサウンドですが、それが簡単に手に入るサンプル集の真骨頂的な製品かと思います。