凝った作りのインド系素材もさえる大容量ボーカル・ライブラリー

ZERO-GVOCAL FACTORY
個人的に大好きなデベロッパーZERO-Gからボーカル素材のみ3,700種以上収録されたライブラリーが登場。発売済みのライブラリー『Vocal Forge』『Vocal Foundry』をバンドルし、新たなキット"Vocal India"を加えた内容で、『Vocal Foundry』と同じ価格というお得版です。各キットにはWAVとともにSONY CREATIVE SOFTWARE Acid、APPLE EXS24、NATIVE INSTRUMENTS Kontakt3、PROPELLERHEAD Reasonで使用可能なパッチを収録。早速、Kontakt3のパッチを使ってみることにしました。

制作中の140BPMのリズム・トラックに"Vocal India"のパッチを乗せるべく素材をリサーチ。"Vocal India"はラーガ基調の"クラシカル"と、現代的な"コマーシャル"という2カテゴリーに分かれています。今回は"コマーシャル"のパッチ"Dil Hulchul BPM140"をチョイス。素材は楽節で区切られ、あらかじめ鍵盤にマッピングされているのでスムーズに作業できます。また、これらの素材は多数用意されており、単なるループではなく歌として起承転結のある展開を作ることができます。前述のトラックにパッチを乗せると"女性シンガーDil Hulchulをフィーチャーした妖しげなボリウッド系トラックのデモ"といった仕上がりになりました。ちなみに、このKontakt3のパッチには最適な設定のボーカル・エフェクトが用意されており、かかり具合も抜群です。"Vocal India"は楽節ごとの素材の使い方次第で、シタールなどを用いた古典からマッドリブ的なインド風ヒップホップまで、面白い展開を作れそうです。そのほか"Vocal Forge" "VocalFoundry" のSEパーツを多数収録した"ToolKit" なども使えそう。"オケが何か物足りない""ブレイクでちょっとしたアクセントが欲しい"なんていうときにも役立ちそうなライブラリーです。(『サウンド&レコーディング・マガジン』2010年8月号より)

ZERO-G
VOCAL FACTORY
16,800円
■DVD-ROM 1枚 ■容量:4.22GB ■DATA FORMAT:EXS24/WAV/Acidized-WAV/NN-XT/kontakt3