BIG FISH BOLLYHOOD BEATS 13,125円ボリウッド・ミーツ・ヒップホップなライブラリーが登場。タブラなどのトラディショナルなインドの打楽器とヒップホップのビートがうまく融合したユニークなライブラリーです。内容は92個のコンストラクション・キットから構成されており、それぞれのキットにフル・ミックスのループ、ビートを抜いたパーカッションのみの素材、個々のパーカッションのみのループを収録。本作はWAV/Apple Loops/REX2のほか、Stylus RMXのパッチも収録されているので、早速Stylus RMXで立ち上げてみました。Stylus RMXだと各パターンごとにスライスされたMIDIデータも存在するので、ちょっとしたエディットも非常にスムーズですね。各コンストラクション・キットには核となるメイン・ビートが１つと、それを取り囲むように"tabla"や"dholak" "duff" "manjira"など、インドの打楽器が配されています。テンポは57〜110BPMで、それぞれビートのパターンに沿った演奏をしているのでビートとのマッチングは当然ながら非常に良く、何にでも合わせてしまう"インド人恐るべし"なリズムが満載。テンポ・レンジ内で想定できるヒップホップ路線ならおおよそビート・パターンは網羅されているかと思われます。自分の作ったビートのパターンに近い打ち方のビートを探してパーカッションだけを乗せてみたり、パーカッションだけを使ってすき間をディレイで埋めて構築していくダブっぽい手法もやりやすくてアリだと思います。本場のプレイヤーをフィーチャリングしている感はばっちり得られますからね。アイディア次第で使い方もいろいろ広がりそうです。ヒップホップのビート・メイカーはもちろん、ダブステップやオーガニックなビートダウン系が好きな方にもオススメ。トラックのほど良い（というかアクの強い）アクセントとして活躍してくれそうな一品です。（『サウンド＆レコーディング・マガジン』2009年9月号より）
