小型軽量なECHOのカード型オーディオI/O2種

ECHOIndigo DJX/IOX
モバイルに適したExpressカード対応オーディオ・インターフェース

ECHO Indigo DJX/IOX オープン・プライス(市場予想価格/各29,400円前後)モバイル用のオーディオ・インターフェースというと、比較的大柄で外部ボックスの必要なタイプが多かったのですが、初代ECHO Indigoが出たときは、そのコンパクトさにほれ、即買いしました。今回、その第二世代となるIndigo IOXとIndigo DJXの2製品がリリースされたということで、早速チェックさせていただきました。

Expressカード・サイズながら24ビット/96kHzに対応


箱を開けてまず驚いたのは、そのサイズ! 初代はPCカード・サイズでしたが、今度はさらに小さくなってExpressカード・サイズとなり、携帯ストラップにしたいくらいカワイイです。このチューインガムのようなボディに、24ビット/96kHz対応のDSPが搭載されているなんて驚きです。このサイズなら移動中の機内でもノート・コンピューターを広げるだけのスペースしかとらないので隣の人に迷惑をかけませんし、ポーチに入れてもかさばりません。逆にこれ以上小さくなるとなくしてしまいそうなので、付けっぱなしの方がいいかもしれません(54mmスロット装着用スペーサーも付属しています)。DJXをスロットに装着してみると、インターフェース部分がわずかに露出するだけ。この部分にアウトプット(ステレオ・ミニジャック)×2系統とアウトプット・ボリューム・コントロールが配置されており、DJソフト使用時はヘッドフォンの音量を調節したりと、クラブ・プレイにとても重宝します(写真1)。なお、IOXには1系統のステレオ・インプット /アウトプットが装備されており、レコーディングも可能になっています。ECHO_IndigoCable.jpg

▲付属ケーブルを接続したところ(撮影/黒羽俊之)


ユーティリティ・ソフトのミキサー画面も一新され、黒を基調したデザインでカッコよくなりました。また本機には約2mのステレオ・ミニ〜RCAピン変換ケーブル(+フォーン変換アダプター)が付属しており、ほとんどのミキサーに対応できるのは、好感度高いです。 

クラブでも十分に余裕のあるパンチの効いた出音


今回はDJXを中心に、自分が普段プレイしているミニマル・テクノや、オールドスクール・ハウス、ニュー・ブレイクスなど、近代的な高音圧モノから一時代前のダイナミック・レンジの広い曲をDJソフトで再生してみました。出音の第一印象は、さすがいぶし銀のECHO、いい仕事してまっせ! ステレオ・ミニジャックからの出力ながら音質/音圧/音量に何の問題も無く、音質もやっぱり素直! 変なピークもなく、オール・レンジで気持ちいいです。特に高音の伸びがよく、ハイハットなどのパンニングやモジュレーションがよく聴き取れますし、もちろん低音もバッチリ鳴るので、大掛かりなクラブのPAシステムでも十分に余裕のあるパンチの効いたサウンドを鳴らせるでしょう。現在、DJやライブ向きのオーディオ・インターフェースは数多く発売されてますが、カード1枚で完結する製品はなかなかなく、独自路線を歩むECHOの姿勢はリスペクトできます。派手なイメージの会社ではありませんが、プロ好みの製品が多く、安心感があります。今回の製品は、サウンド/機能的に全く問題ないし、お値段も手ごろなのでプロ/アマ問わずお薦めできます。ところで、コンピューターを駆使してDJプレイを行う場合は、MIDIコントローラーやらケーブルやら何やらで意外と荷物がかさばって重いのです。特に海外との行き来が多いDJにとっては、荷物の軽量化は重要な問題。そんなときもDJXを使えば、ノート・コンピューターとカード一枚と少々のケーブルだけで済みますから、すごい軽量化ですね!(サウンド&レコーディング・マガジン2009年5月号より)

撮影/黒羽俊之

ECHO
Indigo DJX/IOX
オープン・プライス(市場予想価格/各29,400円前後)
■対応オーディオ・ドライバー/WDM、ASIO 2. 0、GSIF(32ビット)、CoreAudio ■外形寸法/34(W)×111(H)×15(D)mm ■重量/230g

■Windows/Windows XP/Vista(32/64ビット)、256MB以上のRAM(512MB以上を推奨)、Expressカード・スロット(34/54mm) ■Mac/Mac OS X 10.4以上、256MB以上のRAM(512MB以上を推奨)、Expressカード・スロット(34/54mm) ※以上、Indigo DJX/IOX共通