サウンドや演奏法などを細部まで追求したトランペット・ライブラリー

SAMPLE MODELINGTHE Trumpet
ブラス・セクションの花形トランペット。"パパッ!"のようなアクセント的アレンジで使う音色などは、どのシンセやサンプラーを使ってもそん色はないのだが、いざソロで渋いクールな感じで使おうとすると、どれも表現力に欠け、どうしても音色/MIDIエディットの技で工夫せざるを得ない。"パーじゃなくてプゥーなんだよな〜"と言いながら毎回作業に頭を悩ませる。

本ライブラリーはその名も"THE Trumpet"。付属のKontakt Player 2にて使用する。"そのまんまのネーミングじゃないか〜"と思いつついざ試してみると本当"そのまんま"の音質で、ときを忘れていじり回してしまった。まずベロシティによる音色変化がナチュラルで、どこに切り替えポイントがあるのか分からないほど。弱めのタッチでレガート気味に弾くと自然にポルタメントが掛かるのが指にも耳にも心地良い。そしてトリルの滑らかさは"これまでの打ち込みの苦労はなんだったんだ?"とがく然としてしまうほど。モノフォニックなので1つの鍵盤を押さえておき、ほかの鍵盤を赴くままに押せば、簡単にニュアンスが出せる。しかもベロシティによりポルタメント・タイムが微妙に変化する芸の細かさ!さらにC1〜D2にはキー・スイッチ機能がアサインされており、フォールやミュートなどの奏法を、該当する鍵盤を左手で押さえることで簡単にシミュレートできるだけではなく、鍵盤を離したときのリリースを短くしたり長くしたり、さらにリリースにビブラートを加えることがリアルタイムで可能。ソロでの表現力も秀逸だが、フォルテでの音の太さや張りの存在感も十分。実際に昔アレンジした曲のブラス・セクションのトップに本製品をアサインしてみたところ、ほかのパートが引っ込んでかすんでしまったほど。本ライブラリーを使えば、トランペットをフィーチャーした新たなアレンジに挑戦したくなるはずだ。

SAMPLE MODELING
THE Trumpet
29,400円

■メディア:ダウンロード販売のみ
■容量:約237MB
■DATA FORMAT:Kontakt2