民族楽器からサラダ・ボールやバネまでたたいたStylus RMX用フレーズ集

ILIOETHNO TECHNO
これ面白い! つい何時間も遊んでしまった。本製品は、ドラム/パーカッション用バーチャル・インストゥルメント、SPECTRASONICS Stylus RMX用の拡張音源となっており、マドンナ、ドナルド・フェイゲンなどの作品に参加しているバシリー・ジョンソンの演奏を基に、大胆なエフェクト&エディットを施した民族打楽器のフレーズ・グルーブ・ライブラリーである。

1GBを超える収録ファイルは、コンガ、ジャンベなどのパーカッション/民族楽器や声から、ゴミ箱、バネ、サラダ・ボールなどをたたいたものまでと、非常に多岐にわたっていて、シンプルな演奏から加工しまくりのフレーズまでを豊富にそろえている。フレーズは基本的に過激で、音ヌケは抜群に良く、いわゆる"エスニック"のイメージはない。とにかく現代的なのである。ファイルを立ち上げるだけで加工する必要は全く感じず、すぐに新たなリズムが眼前に広がる。聴いているだけでものすごく創造性を刺激され、曲が作りたくなる。Stylus RMX本体の膨大なリズム・フレーズの色付けに使うのも良いし、本作の中のリズムだけを組み合わせて、得も言われぬ空間を作り出すのも面白い。いや、これがマジで面白い。その過激なフレーズをStylus RMXの持つ豊富なエフェクトで攻め込んでいくと、さらに作り込めるので、そのテイストは無限にあると言っていいだろう。中でも、リアルタイムにフレーズを変化させる機能"カオス・デザイナー"との組み合わせは秀逸で、ノリを保ったまま、フレーズを抜き差ししたり、タイミングをずらしてくれるので飽きの来ないリズムが作れる。フレーズは8個までレイヤーすることができ、Stylus RMXのモードを切り替えれば、フレーズをMIDIで鳴らして編集する以外にスライスしたパーツを鍵盤に並べることもできる。もちろんホスト・アプリケーションのMIDIトラックでエディットすることも可能だ。

ILIO
ETHNO TECHNO
14,490円

■メディア:DVD-ROM 1枚
■容量:約1GB
■DATA FORMAT:STYLUS