バッド・ボーイ・ビル主宰のMOODY RECORDINGS(故ポール・ジョンソンのワールド級アンセム「Get Get Down」でもおなじみ)が、『UNDERGROUND SAMPLE COLLECTION』と銘打ち展開するサンプル・パックの第3弾。テック・ハウスやディープ・ハウスで即戦力となり得るドラム・ワンショット音源と5つのキット、そしてベース、ドラム、シンセサイザーなどのループ音源が収録されています。
ドラム・ワンショットは23個と多くはないもののクリアで抜けの良いサウンドで、特にキックの使い勝手が良い印象。シンセやエレピのワンショット音源は収録されていませんが、FX音源の“MR_UT3_FX_3”がシンセ・パッドとして代用できました。またループ音源には、テンポとキーがファイル名に表示されているので、それらを組み合わせるだけでトラックを成立させることも可能です。パーカッションのループ、“PERC_LOOPS”は生系ではなくエフェクトがかかっているので、単調なドラム・トラックに添えると主張しすぎることもなくグルーブがスマートになります。個人的に面白いと思った“VOX_LOOPS”は、モジュレーションがかかったボイスに加工されており、2000年代以降のシカゴ・ハウスの系譜をしっかり感じさせてくれました。ループ素材は制作以外にも、USBに仕込んでDJ時に混ぜるのも面白そうです。
全体的にモダンでクリアなサウンドという印象で、特にテック・ハウス系のプロデューサーには強力な味方になるサンプル・パックだと思いました。
SHINDO
【Profile】2010年頃からHYPNOTIC INC.名義でトラック制作ライブ活動開始。 2019年にSHINDO名義でCDアルバム『TIME&PLACE』リリース。2020年オーストラリアのVESSEL RECORDSよりリリースされた『SHINDO - Yotogi EP』が英国 Phonica Recordsの 「BEST OF 2021: SINGLES」にピックされている。tofubeats主宰のHIHATTレーベルIIDA SUGURU”Spring Snow”のリミックスなどリミックスワークでもそのプロダクションを高く評価された。 レギュラーパーティーである『OCTOPUS』『GARADISE PARAGE』を軸に各地でDJ、マシンライブ活動中。
MOODY RECORDINGS
UNDERGROUND SAMPLE COLLECTION 03
3,916円
(為替レートによる価格の変動あり)
▪メディア:ダウンロード販売 ▪容量:約976MB ▪データ・フォーマット:WAV