特別企画(2)『「低域」にまつわる考察』(サウンド&レコーディング・マガジン2014年2月号)
ダブステップをはじめとするベース・ミュージックの世界的な流行により、近年ますます重要性を増している“低域”。そんな低域を扱う際のノウハウを、エンジニア渡部高士氏が独自の鋭い切り口で解説する本企画。ここでは、本誌の解説に対応した音例を聴いていただこう。
<P90>40ms離れたインパルスと25Hzパルス波の考察
<web(1)>40ms離れたインパルス
<web(2)>25Hzパルス波
<web(3)>25Hzパルス波の1サイクル
<P90>80ms離れたインパルスと12.5Hzパルス波の考察
<web(4)>80ms離れたインパルス
<web(5)>12.5Hzパルス波
<web(6)>12.5Hzパルス波の1サイクル
<P91>倍音構成から“実際の基音がどこにあるか”を脳は類推している
<web(7)>“基音の高さは倍音の構成によって脳が類推している”という一例。音はC1=32.7HzからC2=65.4Hzのノコギリ波の1オクターブで、後半は240Hz以下が-48dB/octのフィルターで急激にカットされており、基音や第一倍音までもほぼ出ていない状態
<P92>低域でしっかり鳴るキックの作り方
<web(8)>通常のROLAND TR-909キック
<web(9)>TR-909キックのアタックをゲートで削る
<web(10)>さらにコンプでアタックを強調。低い帯域で効果的に鳴るキックに
<P93>サイド・チェインで低域の干渉を抑える
<web(11)>2つの低音が干渉している例。これはブレイクビーツに単音キックをシンプルに重ねた音
<web(12)>こちらはブレイクビーツにかけたマルチバンド・コンプの低域を、単音キックからのサイド・チェインで抑えたところ。低域の干渉が弱くなり、キックの押し出しが強くなった