力強い声をとても奇麗に収めてくれる
張ったところも耳が痛くならないんです
BLUE MICROPHONESの製品を第一線のアーティストに試していただく本連載。今月は“超歌手”として知られる大森靖子さんの登場です。コンデンサー・マイクDragonflyをスタジオに持ち込み、仮歌入れに試してもらいました。
大森靖子(トップ写真)
<Profile>新少女世代言葉の魔術師。超歌手。インディー/メジャーから計7枚のアルバムを発表し、さまざまなアレンジャーとタッグを組んで多彩なサウンドを提示。3月13日にニュー・シングル『絶対彼女 feat. 道重さゆみ』をリリースする。
歌唱力の向上にもつながりそうなマイク
レコーディング用のマイクは、曲によって変えることが多いんです。アレンジャーの方が曲によりけりで、それによってエンジニアの方も変わるため、マイクに対しては“私の表現に付いてこい!”じゃなくて、そのキャラクターに合わせて声を作るようにしています。マイクもしかり、曲を取り巻く要素に合わせてさまざまな表現をするのが好きですね。
Dragonflyの第一印象は、張ったときの声やスコーンと抜けるところがストレートに入るマイク。とりわけうまく声を出せたテイクで性能がフルに発揮されたようで、すごく奇麗にキャプチャーできたんです。このマイクに合わせた表現を追求していくと、自然と安定した音量感で声を張れるようになるでしょうから、パワフルな楽曲での歌唱力向上につながると思います。音楽スタイルで言うと、しっとりとしたバラードよりは、音圧の高いオケで抜け良く歌う女性ボーカル曲などにマッチしそう。今はやっているような音像ですよね。
周波数のキャラクターに関しては、中域がしっかりとした感じで、中低域よりも下が整理されている印象です。わーっとパワー感を出して歌ったときにも、高いところが耳に痛くなりそうでならない。このあんばいが独特で、レコーディングしてくださったエンジニアの方も“3〜5kHz辺りがビリビリせずに聴きやすいね”とおっしゃっていました。全体としては超ワイド・レンジという方向性ではなく、ある程度、扱いやすい帯域に収まったサウンドだなと思います。自宅録音にも使えるでしょうし、ギターなどを録ってみたらどんな音が得られるだろう?と思い、試したくなりましたね!
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BLUE MICROPHONES