NATIVE INSTRUMENTSの国内ディーラーであるディリゲントが、新製品発表会を東京・銀座の十字屋ホールにて行った。
既に本サイトでもお伝えしたNATIVE INSTRUMENTSの新ラインナップのお披露目がメインで、従来のPro-53/Akoustik Piano/B4 II/Bandstandといった音源類は開発終了になるとともに、リニューアルされたバンドル・パッケージのKomplete 6が主力商品となる。
●Komplete 6 オープン・プライス／市場予想価格59,800円前後
Komplete 6の構成は、バージョン・アップした３つのソフト＝Kontakt 4、Absynth 5、Guitar Rig 4 Pro、そして従来のMassive、FM8、Reaktor 5、Battery 3。これらのラインナップ紹介と、前者３つのニュー・ソフトのデモンストレーションが行われた。
▲Komplete 6
●Kontakt 4 ※単体価格：オープン・プライス／市場予想価格43,800円前後
ソフト・サンプラーのKontakt 4はGUIを一新し、使い勝手のよいブラウザ機能を搭載したのが一つ目のトピック。そして、VIENNA SYMPHONIC LIBRARYサンプルを用いた「ORCHESTRAL」やアナログ・シンセライクな「SYNTH」など固有画面が用意されたインストゥルメント・コレクションに「CHOIR」が加わり、サンプル・プレイバックの域を超えた個性派音源としての魅力を伝えていた。新しく搭載されたサンプルのロスレス・エンコーディング機能にも言及し、圧縮フォーマット「NCW」を利用することで、読み込んだサンプルのサイズを最大50％まで落とせるという。もちろん、非圧縮のままサンプルを読み込むこともできるので、圧縮嫌いなユーザーも安心だ。
▲Kontakt 4
●Absynth 5
次に登場したのは、個性的なサウンドが魅力のAbsynth 5。1,800に及ぶプリセット・サウンドを内蔵しているので、それらを選んでいくだけでも相当な音色バリエーションだが、「もっと複雑なサウンド作りがしたい！」という欲張りなユーザーに向けて、「SOUND MUTATION TECHNOLOGY」を搭載。これはあるプリセットを選んだ後、任意のキーワードを選ぶと、そのキーワードに沿って音色が変化するというもの。キーワードは、「Cold」「Warm」といった音色のイメージから、「Chord」「Randomized」などフレーズの動きまで、複数選択することができ、しかも毎回結果が異なるというのが驚き。プリセットを使いつつも、自分だけの音色作りができるという便利機能だ。
▲Absynth 5
●Guitar Rig 4 Pro
そして、最後はGuitar Rig 4 Proの登場。二つの新アンプ・ヘッド＝「HOTPLEX」（MARSHALL JMP-45）と「JUMP」（MARSHALL JCM-800カスタム）が加わったほか、空間系エフェクトも４種類（Twin Delay、Grain Delay、Octaverb、Iceverb）を新搭載。デモンストレーションの解説では、アンプ・シミュレーターとしての王道な使い方はもちろん、プラグイン・エフェクト集としてトラック制作に役立てる利用法も提案していた。また、Komplete 6には同梱されていないが、パッケージ版のGuitar Rig Kontrol（オープン・プライス／市場予想価格49,800円前後）に付いてくるUSBフット・コントローラー＝Rig Kontrol 3が汎用MIDIコントローラーとして使えるようになったこともアナウンス。
▲Guitar Rig 4 Pro
Komplete 6の発売は10月初旬を予定。従来のKompleteユーザー（バージョンは問わない）なら、10月〜12月の３カ月間だけ19,800円の特別プライスでアップデートができるそうだ。
ちなみに、Komplete 6に収録されている７ソフトは、Kontakt 4とBattery 3（21,714円）を除いて単体パッケージ販売はされないので注意。ただし、NIオンライン・ショップでのダウンロード販売は行っていくとのことだ。また、Macユーザーの気になるSnow Leopardへの対応だが、現在開発中とのことで、対応までもう少し待つことにしよう。
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