やっぱりアウトボードが好き

アウトボードのトピックをまとめて紹介したいと思います。

Outbords_thumb

まずは写真からどうぞ! 後ほど取材で得た情報を加えていきます。

●ARSENAL AUDIO R24&R20

Api2
 

ARSENAL AUDIOはAPIが立ち上げた新たなブランド……なのですが、外見は完全にビンテージ・ライクです。APIはAPIとして、伝統を守りながらも革新を続けていきたいので、新しいアプローチの製品をリリースするブランドとして立ち上げたとのこと。写真上のR24は2chの4バンドEQで、APSI時代の562というモデルをお手本にしているそう。下のR20は2chマイクプリです。


 
 
  

●CHANDLER LIMITED Little Devil Equalizer & Compressor

Chandlerlittledevil2

日本ではGermaniumシリーズが特に人気のあるCHANDLER LIMITED。今回出品していたのは、API 500シリーズ互換(いわゆるVPRアライアンス)のモジュール、Little Devilシリーズです。パネルはご覧の通り鮮やかな赤。左の4つはNEVE 1081をベースに独自の色を加えた4バンドEQで、トグル・スイッチでQ幅の変更も可能。右2つのコンプレッサーはGermanium Compressorの機能をうまく抜粋して収めたものです。パネルの文字は相当細かいです。


 
Chandlerlittledevil

CHANDLER LIMITEDを率いるウェイド・ゴーク氏。“Little Devil CompressorのZenerはね、ニーが無いんだ。ダイナミック・レンジのすべてが均等にコンプレッションされるので、まるでかかってないような感じだろ?”と丁寧に説明&実演してくれました!

 
 

●EMPIRICAL LABS Mike-E

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ラック内上2つはMike-E。“Mike”はマイク・プリアンプ、“E”はEMPIRICAL……? とにかく、同社初のマイクプリ回路搭載モデルは、その後段にDistressorと同じテクノロジーを用いたコンプレッサーを搭載。倍音が出て派手になる独特の感じを、録音時から得られる、というわけです。コンプ部には最近流行のDRY/WET MIXノブもあります! ちなみにラック上にはVPR互換モジュール型ディエッサーのDerrEsserが。確かアナウンスされていた同モデルは縦仕様だったと思いますが、ここにあったのは横バージョンでした。


 

  • EMPIRICAL LABS(英語サイト/Mike-Eに関する情報はNAMM当日現在無し)


 

●JOEMEEK FloorQ & GBQ

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ご覧のようにこれはアウトボードではないのですが、そこからの派生ということでここで紹介します。おなじみJOEMEEKのアウトボードに乗っていた回路をペダル化したもの。左のFloorQは同社伝統のオプティカル・コンプ。右のGBQはこちらも同社お得意の効きの良いEQをディストーションと組み合わせたモデルです。


 

 

●MANLEY Mastering Backbone

Manley_masteringbackbone
 

写真中央にあるMastering Backboneは、その名前が機能を表しています。マスタリング用のコンソールです(アウトボードではありませんが、関連製品ということでここで紹介します)。8つのインサート・ポイントにアウトボードをつなげることが可能。M/S処理も行えるようになっています。昨年のNAMMでは、いかにもテスト中といった感じのプロトタイプが出品されていましたが、1年で完成を迎え、既に製造に入っているとのことでした。


  

 

●PRESONUS Studio Channel

Presonus_studiochannel

昨年10月に発表され、日本でも近日発売予定のチャンネル・ストリップ。クラスA真空管マイクプリ、VCAコンプ、3バンド・パラメトリックEQという構成です。デジタル出力カードもオプションで用意されるとのこと。このサイズでコンプはフル・パラメーター(スレッショルド、アタック、リリース、レシオ、ゲイン)というのはうれしいですね。


 

 
 

●RUPERT NEVE DESIGNS Fidels

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名匠ルパート・ニーヴ氏率いるブランドは、初のフルラック・サイズのモデルを参考出品。4chマイクプリのFidelsです。リモート対応で、DIGIDESIGN Preプロトコルほか……に対応しています(つたないヒアリング能力で理解した範囲ではYAMAHAのデジタル・コンソールからもオペレートできる、とおっしゃっていました)。さらに、同社では初めてA/Dコンバーターを実装しているのもポイントです。デザインを含め、未定の部分が多いのですが、5月にはリリースしたいと同社スタッフは語ってくれました。


 

 
 

●SUMMIT AUDIO ECS-410 Everest

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真空管アウトボードの雄、SUMMIT AUDIOは設立30周年を記念してチャンネル・ストリップを発表。真空管/ソリッドステートのハイブリッド・マイクプリ、3バンド・パッシブEQ、Classic/Tightの特性切り替えが可能なコンプ、そして真空管ドライブ・ステージ、という構成です。各セクションのルーティングは、右側にあるボタンを押すだけで設定可能。Everest=最高峰ということで、同社の力の入れ具合も感じ取れます。


 

●TOFT AUDIO DESIGN A Range Dual Channel

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2chのマイクプリ+EQです。TOFT AUDIOのデザイナー、マルコム・トフト氏がTRIDENTの開発者であったことは知られていますが、TRIDENT A Rangeコンソールのサウンドを氏自身が再び作り出したモデル、と言えるでしょう。ちなみに、TOFT AUDIOもその一員として名を連ねるPMI AUDIO GROUPがTRIDENTの商標権を得たそうで、“トフト氏の手によるTRIDENT製品”が登場する日も近いかもしれません。


 

  • PMI AUDIO GROUP(英語サイト/A Rangeに関する情報はNAMM当日現在無し)