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モノンクル角田隆太が選ぶDENON AH-D5200 〜音の空間表現を極めるためのヘッドホン【特集】私の愛するヘッドホン2024

mononkuru tsunoda denon headphone

 現代の音楽制作に欠かせないツールとなったヘッドホン/イヤホン。「制作の大半をヘッドホンでこなす」と言うクリエイターやエンジニアが増えており、それに呼応するように各メーカーからも魅力的な製品が登場している。ここでは吉田沙良(vo)とのユニット=モノンクルでの活動を中心に、他アーティストのサポートやプロデュース/作編曲を手掛けるベーシストの角田隆太が登場。彼の仕事道具として活躍するDENON AH-D5200について、インプレッションを聞いた。

DENON AH-D5200

 上位機種AH-D7200の性能を受け継いだ兄弟機。ハウジングにゼブラウッドを採用し、その高い硬度によって透明感と精細なディテール描写を可能に。50mm径のフリーエッジ・ドライバーは、正確かつ低域の量感が豊かな音を実現。

【SPECIFICATION】
●型式:密閉ダイナミック型 ●マグネット:ネオジム ●インピーダンス:24Ω ●入力感度:103dB/mW ●最大入力:1,800mW●周波数特性:5Hz~40kHz ●重量:385g(ケーブル除く)

空間の認識と表現にこだわれるヘッドホン

 購入したのは3、4年前です。とあるマスタリング・エンジニアの方がAH-D5200を使っていて試聴させてもらったところ、“こういうふうに鳴ってほしい”と自分が思い描いている音を表現してくれたんです。空間の広がりだったり、音のリリースだったり……そういう部分まで感じながら音楽を作るためには、“これじゃなきゃダメじゃん”って思ったんですよね。

角田が使用しているオーディオ・インターフェース、APOGEE Symphony Desktop。AH-D5200は、Symphony Desktopのヘッドホン・アウトに接続している

 導入してからは、実際に音の奥行きやテクスチャーがよく見えるようになりました。AH-D5200はガッツがある音という方向性ではなく、わりと冷静なタイプなので、細かなニュアンスや音の切れ際をしっかりと見せてくれるんです。ハイ/ローエンドやトランジェントの表現などに特化しているヘッドホンもありますが、AH-D5200はその辺りを的確な必要十分量だけに留めることによって、聴き疲れしにくくなっていると感じます。

独自開発の人工皮革を使用したイヤー・パッド。一般的な人工皮革のおよそ2倍の耐久性を備えるという。頭部のカーブにフィットし、圧力が均等にかかる理想的な形状で、優れた装着性と機密性を実現

 AH-D5200は、空間の認識と表現にこだわりたい、これからそういった音作りにチャレンジしたいというクリエイターにはお薦めしたいヘッドホンです。また、サウンドの派手な部分だけでなく精緻なディテールまで聴きたい、好きな歌手の声のリリース部分まで感じたいというリスナーにも試してほしいモデルですね。

角田隆太
日本語ならではの詩情豊かなポップスにジャズのエッセンスを加えた、ジャンルレスな音楽を発信するソングライティング・デュオ=モノンクルのベーシスト。作編曲/作詞/ギター/ABLETON Pushも手掛け、さまざまなアーティストの作品やライブにも参加する。

Recent Work

『GINGUA
モノンクル

(SOCKETS MUSIC)

 

製品情報

DENON AH-D5200

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