

3社のコラボを通じてレコードの楽しさや魅力を伝えていきたい
「レコード再発見プロジェクト」は、音楽やオーディオについての情報発信を行い、レコードの楽しさを広める活動を通じてより高いレベルの製品開発に昇華していくことを目的としている。また、企画した3社は、メイド・イン・ジャパンへのこだわりを持ち、本社と製造ラインを国内に置いている点が共通している。
テクニクス伊部氏は、新製品「SL-1200GAE」の開発コンセプトや魅力についてこう語った。

「 SL-1200シリーズは70年代の発売以来、累計350万以上の販売台数を誇るテクニクスの顔とも呼べる製品。今回の『SL-1200GAE』を発売するにあたり、“ダイレクト・ドライブ・ターンテーブルを再定義をする”というコンセプトの元、部品一つ一つを見直してすべてを再設計した。これにより、ダイレクト・ドライブ・ターンテーブルの欠点とも言われていた“コギング”と呼ばれる回転ムラも解決している。レコードに刻まれた音楽の生まれる感動的な瞬間を表現できるような製品に仕上がった。」
また、今回のプロジェクトでフィーチャーされているナガオカのレコード針の最高級モデルMP-500の開発者でもある寺村氏は「自分の仕事に関して評価していただけるのは本当にうれしい。MP-500の電気特性は20kHzぐらいまでフラットに伸びているので音楽のジャンルを選ばずに使っていただけるのでは。」と語った。
また国内唯一のレコード・プレス・メーカーである東洋化成は、自社工場内にカッティング・ルームも併設している。今回のプロジェクトに対する期待感と自社工場について、カッティング・エンジニアの西谷氏はこう語る。「レコードの溝と針との共鳴によって生まれる感動をより一層多くの皆様と共有していければと思っている。また、レコード製造において1枚目にカッティングするラッカー盤と、その後プレスするレコード盤とでは厳密にいうと音が違うので、そういった仕上がりを考慮したカッティングを心がけている。また、それらを工場で一貫して製造することで、何かトラブルがあった際にも素早く対応できる。」と語った。
豪華なゲスト陣によるトーク・セッション
主催3社代表によるあいさつの後、アナログ・レコードに造詣が深いゲストとして、ピアニストでテクニクス・アンバサダーのアリス=紗良オット、オーディオ評論家の和田博巳氏、音楽評論家の藤本国彦氏がそれぞれ登壇し、SL-1200GAEを使ってレコードを再生しながら、その魅力について語った。



地下1階ホールではテクニクス試聴ルームを設置
テクニクス50周年記念限定モデルECHNICS 「SL-1200GAE」は、2016年6月24日発売。希望小売価格は330,000円(税抜)、全世界で限定台数1200のうち国内は300台の限定販売となる。このプロジェクト発足と同日の10:00から予約開始したが、たった30分で国内販売台数300がすべて完売した。再販の予定は今のところ無いとのことだが、今年の冬には通常モデルの「SL-1200G」の発売も予定されているので大いに期待したいところだ。









レコード再発見プロジェクト特別Webサイト
http://rediscover.jp/
SL-1200GAE製品情報
http://jp.technics.com/products/1200gae/
テクニクス
http://jp.technics.com/
ナガオカ
http://www.nagaoka.co.jp/
東洋化成
http://www.toyokasei.co.jp/