【音楽制作お悩み相談室】楽曲のダイナミクスを失わずに音圧を上げる“一番良い方法”とは?

音楽制作お悩み相談室(照内紀雄)

日々音楽生活を送っていて、ふとした疑問が湧いたり、制作がうまくいかなくて悩むことはありませんか? 『音楽制作お悩み相談室』は、サンレコWEB会員の皆様が、そんな疑問をいつでもプロに投げかけることのできるコーナーです。本日は、Shinjoさんからの質問にお答えいたします。

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Q. 楽曲のダイナミクスを失わずに音圧を上げる一番良い方法を教えてください。 

by Shinjo

A. 一番は腕のいいマスタリングエンジニアに頼むこと。ただし、その楽曲のアレンジやミックス次第という部分もあります。

とてもシンプルな質問ですね。

こちらに対する回答は、

 

「腕のいいマスタリングエンジニアに頼む」

 

以上となります。

 

その際マスタリングエンジニアの方に、

「できるだけダイナミクスを失わずに音圧を上げて欲しいです」

とお願いしましょう。

そのようにしてくれるはずです。

 

ただし、どこまで“ダイナミクスを失わずに音圧を上げられるか”は、その楽曲のアレンジやミックスでできる範囲で、ということになります。

 

“ダイナミクス”と“音圧”というトレードオフな要素を両立させるというのは、
まるで禅問答のような問いの上に、僕自身まだまだ修行中の身ですので
現時点での独断と偏見でお話しますが、

“トラック数が少なく、トラックごとの帯域のかぶりが少なく、
しかしそれらが最大効率で機能しているアレンジ”

というのは、ミックスでダイナミクスを保ちつつ音圧を稼ぎやすいです。

トラック数が少ないと各トラックを処理する時間に余裕が生まれますし、
そうすると作業中に各種メーターをしっかりチェックする心の余裕も生まれるので。

確実ではありませんが、
それを心掛けることが、ダイナミクスを失わずに音圧を上げる可能性を高める方法だと思います。

 

……と、ここまで回答させていただきましたが、

最後に、僕が音圧を上げるために日常で実践しているルーティーンをこっそり教えます。

  1. 仰向けに寝転がり、鼻から息を10秒かけて吸い、口から10秒かけて吐く呼吸の練習を10回(ウォーミングアップ)
  2. プルオーバー3セット以上
  3. Tバーロー3セット以上
  4. 腹筋100回以上
  5. ラットプルダウン3セット以上

以上となります。

 

これをできれば2、3日おきに続けてください。

体幹が鍛えられ、目に見えて腹圧が上がるはずですよ。

回答:照内紀雄

照内紀雄

照内紀雄(Photo:Chika Suzuki)

【Profile】青葉台スタジオ所属のエンジニア。Vaundy、ザ・リーサルウェポンズ、和ぬか、なとり、a子、キタニタツヤ、大橋ちっぽけ、[Alexandros]、マハラージャン、超ときめき♡宣伝部などを手掛ける。趣味は筋トレと野営。

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