MIDIで打ち込むビートメイクの方法を解説! 〜RIKO & JUVENILE先生と学ぼう!はじめての音楽制作

JUVENILE&RIKO

音楽制作初心者のRIKOが、アーティスト/音楽プロデューサーのJUVENILE先生から音楽の作り方を学ぶ『RIKO & JUVENILE先生と学ぼう!はじめての音楽制作』の後編。 第6回では、MIDIで演奏してビートメイクする方法を解説します。

前回はこちら

前編では、ゼロから機材をそろえるポイントを順に紹介しています

サンプラーソフトを使ってビートメイク

前回は、DAWに音を一生懸命並べてビートメイクをしたじゃないですか。実は、ほかのやり方もあるんですよ。

前回はこちら

 

そうなんですか?
まずは、こういうサンプラーソフトを立ち上げて、パッドにキックやクラップの音源を割り当てます。

JUVENILEが指さしているのが、Cubaseに付属するサンプラーソフトGroove Agent SE

JUVENILEが指さしているのが、Cubaseに付属するサンプラーソフトGroove Agent SE
そうしたら、そのパッド、もしくは連携させたMIDIキーボードをたたいて演奏して、録音すればいいんです

Groove Agent SE5

Cubaseに付属するサンプラー・ソフトGroove Agent SEの画面。左側の4×4のパッドに音を割り当てて、それをクリック、もしくは連携したMIDIキーボードをたたけば、演奏しながらビートを打ち込んでいくことができる。それぞれのパッドの右上には“C1”“C♯1”といったマークがあり、これはMIDIキーボードの鍵盤と対応している(C=ド、C♯=ド♯)

Groove Agent SEと連携したMIDIキーボードをたたいて、演奏しながらビートを打ち込んでいる様子

Groove Agent SEと連携したMIDIキーボードをたたいて、演奏しながらビートを打ち込んでいる様子
おお〜!
前回は音のファイルを一生懸命並べていったけど、今回は演奏をそのまま録音すればOK。これが“MIDIで打ち込むビートメイク”ですね。対して、前回のは“オーディオを並べるビートメイク”です。
こっちの方が楽しいですね!
たしかに。MIDIは演奏のデータだから、後から音色だけ挿し替えることもできるし、テンポを変えても対応してくれます。でもオーディオの方が、波形の見た目でどれがどの音かが分かりやすいし、音の長さも分かる。どっちにもメリット、デメリットがありますね。

こちらもチェック! 「MIDIとオーディオの違いとは」

演奏のズレを一発で修正できる“クオンタイズ”

 
そして突然ですが、“クオンタイズ”というものがあります。

 

クオン…タイズ……?
 
さっき、クリック(=メトロノーム)を聴きながら演奏をしたけど、よく見ると縦線(=拍)とズレてしまっているのが分かりますか?
 

キーエディター

演奏したMIDIのデータ(赤い棒)が並んでいる画面。横棒の左端が、縦線(=拍)から少しズレているのが分かる

 

分かります!
このズレたMIDIデータを、一発で一番近い縦線(=拍)に合わせてくれる機能がありまして、それが“クオンタイズ”です
 

▲クオンタイズを適用しているところの動画。適用後は、横棒(MIDIデータ)の左端が、縦線(=拍)にぴったりそろっているのが分かる
ただ、拍に完全に合っているというのは、“グルーブがあまりない”ともとれます。だから、どのぐらい演奏の“生感”を生かすのか、どの程度拍に合わせるのか、というのを%で指定することも可能です。
すごい!
もちろん“1箇所だけめっちゃずれた!”ってときに、その部分だけ移動させて直すこともできますよ。

音の強弱“ベロシティ”を整える

続いて、“ベロシティ”っていうのもありまして。

 

ベロ...シティ……?
 
ベロシティとは、音の強弱のことなんですよ。

 

ふむふむ。
意図せずに強く(弱く)たたいてしまったときは、このベロシティを整えればOK。もちろん、その偶然をアリとするのもいいですね。あとは音の強弱を意図的に付けることで、グルーブを出すみたいなこともできます。

キーエディター

▲ハイハットのMIDIデータが並んでいる。画面下に並んでいる赤い縦棒がベロシティ(=音量)を表しており、強弱を調整できる。画面の左側はベロシティ(=音量)が一定で、右側は裏拍だけベロシティを下げている。この調整で、グルーブが変化するのが分かる

前回に続いて、ビートメイク方法を2種類紹介しました。今回紹介したMIDIで打ち込む方が音楽的な感じはしますね。でも、前回のオーディオを並べていく方が音をより直接的に動かせて、作り込みやすい。。自分に合っている方で作ればいいと思いますね。僕はぐるぐる何周もしています。最近は、なるべくMIDIの打ち込みでビートメイクをしていますね。

▲現在制作中の音源。ドラムが一通り加わった

 
\次回はベースです! お楽しみに/

JUVENILE&RIKO

JUVENILE(写真左)
独自のCity musicを発信する音楽プロデューサー/アーティスト/トークボックスプレイヤー。RADIO FISH「PERFECT HUMAN」の作編曲をはじめ、手がけた楽曲のYouTube総再生数は一億回を越える。2025年1月25日には、K-POP界注目の新星”82MAJOR”のメインボーカルであるキム・ドギュンを迎えた「Letter feat. KIM DO GYUN(82MAJOR)」をリリース。TALKBOXプレイヤーとしても、トークボックス界のNO.1プロデューサー”FINGAZZ”の来日公演で共演を果たし、幅広くマルチに活動している。映画『バックトゥザフューチャー』をこよなく愛す。
Official Site:https://juvenile-tokyo.com/
X:https://x.com/juveniletalkbox 
TikTok::https://www.tiktok.com/@oopartz_juvenile

 

RIKO(写真右)
沖縄県出身。2006年9月29日生まれの18歳。女優/ホリプロ発ガールズユニットHUNNY BEEのメンバー。特技はダンス、ギター、三線、ラップ。音楽制作を勉強中!

■2025年7月9日(水)~7月27日(日)
ミュージカル『ジェイミー』ヴィッキー役出演 東京建物 Brillia HALLにて

■HUNNY BEE 2ndシングル「美しき流星」3/19リリース
3ヶ月連続リリースイベント@ヴィレッジヴァンガード渋谷本店 3/16(日)12:30回 14:30回 

Official Site:https://www.horipro.co.jp/riko/

 

JUVENILE×RIKO(HUNNY BEE)による3部作プロジェクト!

Blue Hour

『Blue Hour』JUVENILE feat.RIKO(HPI Records)

作詞:児玉雨子 作編曲:JUVENILE

これからの一歩を踏み出そうとする人の心象をとらえたナンバー!JUVENILEが生み出すの爽快なビートは負けずに歩いて行けるような勇気を聴き手に与えてくれる。RIKOの儚くも美しい等身大の女性像を美しく描き、自信に満ちた強さが表現されている。

Vintage-Records.-feat.RIKO

『Vintage Record.feat.RIKO』JUVENILE feat.RIKO(HPI Records)

作詞:RYUICHI 作編曲:JUVENILE

JUVENILEのアルバム『INTERWEAVE 03』に収録されている韓国人アーティストCIKI曲のリバイバルナンバーが2作目に登場!RIKOがCIKIの世界観とはまた違ったムードを醸しだし、新しい物語へと変貌を遂げた作品。

Whisper

『Whisper』JUVENILE feat.RIKO(HPI Records)

作詞:児玉雨子/RIKO 作編曲:JUVENILE/RIKO

トリを飾るのは、夜をテーマとしたアップテンポナンバー!!初挑戦となるRIKOのラップも聴き所。爽快なビートに乗せて歩みを進めネクストステップを刻んだ今作は、JUVENILE、RIKO、作家の児玉雨子の3名が交わる集大成。 

JUVENILE楽曲情報

Letter feat. KIM DO GYUN(82MAJOR)

「Letter feat. KIM DO GYUN(82MAJOR)」

作詞:JUVENILE、KIM DO GYUN(82MAJOR)、HWANG SEONG BIN(82MAJOR)

作曲/編曲 : JUVENILE

MIX&MASTERING by JUVENILE

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