おすすめMIDIコントローラーをタイプ別に紹介!

おすすめMIDIコントローラーをタイプ別に紹介!

パソコンの画面を見ながらマウスとキーボードを使って音楽制作するのもよいですが、中には“直感的にDAWを操作したい!”という人も居ることでしょう。そこで、直感的な操作を実現するMIDIコントローラーを紹介します。代表的なキーボード型からパッド型、ハイブリッド型などその種類はさまざまです。 

用途や好みに合わせてタイプを選ぼう

キーボード型、パッド型などのタイプ別MIDIコントローラー

1. パッド搭載型

 大型のパッドをメインとするタイプ。パッドは押し心地が柔らかいため、ドラムやパーカッションの演奏/打ち込みに便利です。近年はフィンガー・ドラミングなどでも多用され、制作だけでなくライブ・パフォーマンスなどでも使われています

2. ファンクション型

 再生/停止/早送り/早戻し/録音/ループなどのトランスポート・コントロールや、画面の拡大/縮小、またはDAWのチャンネル・ストリップやプラグイン・エフェクトの各パラメーターなどをフィジカルに操作できるタイプ。モーター・フェーダーを搭載する機種もあり、DAWとのコンビネーションでより効率的なワークフローを実現できます

3. キーボード型

 鍵盤をメインとするタイプで、演奏や打ち込みに特化。MIDIキーボードやMIDI鍵盤、キーボード・コントローラーなどと呼ばれ、小さなモデルなら25鍵、大きな機種になるとグランド・ピアノと同じ88鍵のものまでバラエティ豊富なラインナップがあります。

4. ハイブリッド型

 キーボード型を土台に前述のパッド、フェーダー/つまみ、トランスポート・コントロールなどをフル搭載したハイブリッド型。近年では、複数のパラメーターを同時に変化させ、複雑な制御を可能にするMPEコントローラーなども登場しています。

ARTURIA MiniLab MKII

ARTURIA MiniLab MKII

価格:22,000円

すぐに使い始められる設計も魅力。可搬性と耐久性を併せ持つMIDIキーボード

 MiniLab MKIIはコンパクトなMIDIキーボード。外形寸法が355(W)×220(D)×50(H)mm、重さは1.5kg。そのコンパクトなサイズにより可搬性に優れ、同時に堅牢性と耐久性も備えている。高い評価を得たMiniLabのユーザーからのフィードバックによりリファインが施され、筐体だけでなく、キーボードやノブなどのパーツを高品質なものに変更している。

 USBバスパワーに対応し、USB/MIDIクラス・コンプライアントによりドライバーは不要。MacやWindowsパソコンにつないですぐに使い始めることができる。25鍵ベロシティ・センス付きスリム・キーボード、16個のロータリー・エンコーダー、2バンク×8個のパッド、2つのタッチ・コントローラーを駆使して、自由闊達にソフト音源やDAWをコントロール可能だ。

 本体に音源は内蔵されていないが、バンドル・ソフトがそれを補ってくれる。ARTURIAのビンテージ・キーボード・コレクションAnalog Lab Lite、UVIのピアノ音源Grand Piano Model D、そしてそれらを使って音楽制作が進められるDAWのABLETON Live Liteが付属する。Live Liteは専用のプリマッピングにより各種コントロール機能が自動的にアサインされるので、設定の時間も節約できる。

STUDIOLOGIC SL73 Studio / SL88 Studio

STUDIOLOGIC SL73 Studio / SL88 Studio

価格:オープン・プライス(市場予想価格/SL73 Studio:66,000円前後、SL88 Studio:70,950円前後)

 STUDIOLOGICのMIDIキーボード、73鍵のSL73 Studioと88鍵のSL88 Studioは、共にハンマー・アクション、3コンタクト・スイッチ、アフタータッチ対応のTP/100LR鍵盤(STUDIOLOGICを展開するイタリアの名門FATAR製)を採用したモデル。制作時の作業を向上するための3つのX/Yジョイ・スティックや視認性の良いTFTカラーLCDも搭載している。鍵盤数に対して本体が小型軽量なことも特徴で、SL73 Studioは1,040(W)×310(D)×125(H)mmで重さ11.5kg、SL88 Studioは1,260(W)×310(D)×125(H)mmで重さ13.7kgとなっている。

CME PRO Xkey 37 / Xkey Air

CME PRO Xkey 37 / Xkey Air

価格:オープン・プライス(市場予想価格/Xkey 37:28,600円前後、Xkey Air 25鍵:28,600円前後、Xkey Air 37鍵:42,900円前後)

 Xkey 37は、コンパクトな筐体にフル・サイズ鍵盤を備えた37鍵MIDIキーボード。スタイリッシュなボディはアルミ製で、薄さ16mmながら頑丈に仕上がっている。MIDIケーブル出力、サステイン・ベダル入力、エクスプレッション・ペダル入力を接続可能なXケーブルを付属する。詳細な設定はMac/Windows/iPad用アプリXkey Plusで行える。一方Xkey AirはBluetoothでワイヤレス接続が可能なモデル。25鍵と37鍵をラインナップ。最大で10時間もつバッテリーを備え、モバイル・ユースでの利便性も高い。iPhoneやiPadとの接続にも対応している。

ICON Platform Nano / M+ / X+ / B+

ICON Platform Nano / M+ / X+ / B+

価格:Platform Nano:19,800円、Platform M+:39,600円、Platform X+:35,200円、Platform B+:14,520円
対応OS:Mac|Win

DAWをより直感的に扱うためのMIDIコントローラー・シリーズ

 ICONが手掛ける、DAWを操作するためのMIDIコントローラー、Platformシリーズ。

 Platform Nanoは、モーター内蔵の100mmフェーダーと5つのノブ、チャンネル名やパラメーター値を表示するバック・ライト付きLCDディスプレイを備えたコントローラー。各ボタンの役割と配置も理解しやすく、制作をスマートにアシストしてくれる。別売りのLCDモジュールPlatform D2を使えば、さらに多くのトラック名やパラメーター名を表示させることが可能だ。Bluetoothで接続できるPlatform Nano Air(25,850円)もラインナップされている。

 Platform M+は、モーター内蔵&タッチ・センス付きチャンネル・フェーダー8本とマスター・フェーダー1本を中心に、ジョグ・ホイールやノブ、ボタンを備えたコントローラー。DAWだけでなく照明システムの操作にも有用だ。拡張用のPlatform X+を最大3台併用することで合計32chまで同時に扱える。

 Platform B+は、50個の自照式ファンクション・ボタンを備えたコントローラー。Mackie Control、HUIプロトコル、またはユーザー設定により、あらゆるDAWに対応可能。Platform M+との同時使用や、スタンドアローンでも機能する。

PRESONUS FaderPort

PRESONUS FaderPort

価格:オープン・プライス(市場予想価格/25,300円前後)

 FaderPortは、100mmストロークのタッチ・センシティブ・モーター・フェーダーや多数の機能をカバーする各種ボタンを、デスクに収まるコンパクトなシャーシに統合したMIDIコントローラー。再生/停止/早送り/早戻し/録音/ループなどのトランスポート・コントロール、トラック・スクロール、チャンネル・バンキング、タイムライン・スクロール、水平ズーム、垂直ズームなどのナビゲーション・コントロールを集約的に提供してくれる。バンドルされるDAW、PRESONUS StudioOne Artistとのコンビネーションで、素早く効率的なワークフローが手に入る。

NEKTAR TECHNOLOGY Aura

NEKTAR TECHNOLOGY Aura

価格:49,500円

 Auraは、ビート・メイキングに適したMIDIコントローラー。RGBイルミネーション付きの16パッドやパッド・リピート機能を駆使してビートを演奏し、DAWにレコーディング可能。ステップ・シーケンサーも内蔵しているため、本体に直接ビートをプログラムし、エディットすることができる。さらに、VSTやAUといったインストゥルメントやエフェクト・プラグインのコントロールもディスプレイの情報を見ながらスムーズに行え、制作環境にリズム・マシン・スタイルのワークフローをもたらしてくれる。

NEKTAR TECHNOLOGY SE25 / SE49 / Impact LX25+ / GX49 / GX61 / GX Mini / LX Mini

NEKTAR TECHNOLOGY SE25 / SE49 / Impact LX25+ / GX49 / GX61 / GX Mini / LX Mini

価格:SE25:7,480円、SE49:11,880円、Impact LX25+:15,400円、Impact GX49:15,400円、Impact GX61:18,700円、Impact GX Mini:10,450円、Impact LX Mini:17,600円

鍵盤数やコントロール機能のバリエーションが豊富で、制作を快適にしてくれるMIDIコントローラー

 SE25は、ミニ25鍵と6つのコントロール・ボタンを備えたMIDIキーボード。モバイルに適したサイズながら、鍵盤は3種類のベロシティに対応。ユニークなのが“2”と印字されたボタン。このボタンを押している間は、別のオクターブを演奏できたり、レイヤーを加えたり、別のMIDIチャンネルに切り替えたりすることが可能で、もう1台のSE25を使っているような感覚を与えてくれる。ベロシティ対応のフル・サイズ49鍵を備えたSE49は、より本格的な仕様。

 Impact LX25+は、豊富なパッド&ノブ・コントロールを装備し、DAWインテグレーションを重視したMIDIキーボード・コントローラー。打ち込みを中心とした環境を想定し、コンパクトさを追求した。アサイナブル・ボタンを廃してスライダーも1本にすることで、デスクトップでも場所を取らずに設置できる省スペースを実現する。

 一方Impact GXシリーズはキーボードに重点を置いたデザイン。49鍵のGX49と61鍵のGX61がラインナップされており、それぞれベロシティ対応シンセ・アクション鍵盤を搭載する。GXシリーズのサイズをコンパクトにしたGX Miniと、パッドを備えたLXシリーズのサイズをコンパクトにしたLX Miniもラインナップ。

NOVATION Launchpad mini MK3 / Launchpad X

NOVATION Launchpad mini MK3 / Launchpad X

価格:オープン・プライス(市場予想価格/Launchpad mini MK3:12,100円前後、Launchpad X:23,100円前後)

 Launchpad mini MK3は、ABLETON LiveおよびAPPLE Logic Pro Xを使った制作/演奏に必要な機能を搭載するパッド・コントローラー。180mm角と小型であることが特徴で、持ち運びにも適している。一方Launchpad Xは、240mm角で一回り大きいタイプ。こちらもLiveとLogic Pro Xのコントロールに最適化されている。“Launchpad史上最も演奏性能が高い”とされるグリッドによってスムーズなパフォーマンスを提供してくれる。共に、ABLETON Live Lite、XLN Audio Addictive Keys、AAS Session BundleといったDAWやソフトウェア音源がバンドルされている。

NOVATION LaunchKey MK3

NOVATION LaunchKey MK3

価格:オープン・プライス(市場予想価格/25鍵:21,450円前後、37鍵:24,200円前後、49鍵:28,600円前後、61鍵:34,100円前後)

 LaunchKey MK3は、ABLETON Liveをコントロールするために設計されたMIDIキーボード。クリップ・シーンの再生をはじめCapture MIDI、トラック・アーム、クオンタイズ、クリックおよびループ・コントロールなどさまざまな機能へのアクセスを提供する。ドライバーをインストールすることでLogicやReasonとの統合も可能。HUIを利用してStudio One、Cubase、Pro Toolsのコントロールができる機能も備えている。バリエーションとして25鍵、37鍵、49鍵、61鍵の4モデルをラインナップ。使用環境や制作スタイルに応じて選ぶことができ

NOVATION Circuit Tracks / Circuit Rhythm

NOVATION Circuit Tracks / Circuit Rhythm

価格:オープン・プライス(市場予想価格/Circuit Tracks、Circuit Rhythm:いずれも44,000円前後)

直感的なワークフローを提供するパッド搭載型リズム・マシン&サンプラー

 Circuit Tracksは、パッドとツマミによる直感的なワークフローによって、感性をそのまま制作に落とし込めるリズム・マシン。打ち込みはステップ・シーケンサーによって行う。4つのドラム・トラックで基本となるビートを組み上げ、2つのシンセ・トラックでベースや上モノを構築。シンセ・トラックには128のプリセット・サウンドが搭載されており、6ボイス・ポリフォニックで鳴らせる。専用のエディット・ソフトComponentsを使うことで、細かな音の調整も可能となっている。さらに2つのMIDIトラックを使って外部音源を組み合わせた制作も行える。

 Circuit Rhythmは、Circuit Tracksと同様のインターフェースを持つサンプラーだ。本体で直接サンプリングし、スライスやリサンプリングなどのエディットが行える。フィルターやエフェクトを使って音作りを行うことも可能。リバースやループなど、サンプルの再生方法も多彩だ。打ち込みは本体のステップ・シーケンサーで行う。トラック数は8。こちらも専用ソフトComponentsが利用でき、サンプルのロードやバックアップといった管理が行える。また、Componentsを介して550以上のフリー・サンプルが収録されたSample Expansion Packも入手できる。

IK MULTIMEDIA iRig Keys 2 / iRig Keys 2 Pro / iRig Keys 2 Mini

IK MULTIMEDIA iRig Keys 2 / iRig Keys 2 Pro / iRig Keys 2 Mini

価格:オープン・プライス

パソコンやタブレット/スマホと接続可能。ヘッドフォン出力も搭載したMIDIキーボード

 iRig Keys 2は、同梱のUSB、Lightningケーブルにて直接パソコンやタブレット、スマホと接続して使用できるMIDIキーボード。ヘッドフォン端子を備えているので、パソコンやスマホからの出力音声をiRig Keys 2でモニタリングできるのが特徴だ。MIDI端子も装備しているので、MIDIに対応したハードウェア・シンセなども直接演奏できる。パソコンやスマホからの電源供給が可能なため、さまざまな場所や環境での使用が可能となる。

 コンパクトなボディに、ベロシティ対応の37鍵ミニ鍵盤、2つのホイール、プッシュ操作に対応したデータ・エンコーダー、8つのパラメーターをアサイン可能なノブなどを装備。エディット・モードでは、キーのトランスポーズやベロシティ感度の設定、MIDIチャンネルの変更やノブのカスタマイズなど、数多くの設定が行える。編集した設定は保存でき、SETボタンでいつでも呼び出すことが可能だ。

 ラインナップとして、フルサイズ鍵盤バージョンのiRig Keys 2 Pro、ベロシティ対応25鍵ミニ鍵盤を採用し、省スペースに特化したiRig Keys 2 Miniが用意されている。付属ソフトとして、2,000種類のインストゥルメントを収録するSampleTank 4 SEがバンドルされている。

 

NATIVE INSTRUMENTS Maschine+ / Maschine MK3 / Maschine Mikro MK3

NATIVE INSTRUMENTS Maschine+ / Maschine MK3 / Maschine Mikro MK3

価格:Maschine+:149,800円、Maschine MK3:79,800円、Maschine Mikro MK3:32,800円

スタンドアローン対応モデルも。直感的な操作が可能なトラック・メイキング・ツール

 直感的なトラック制作の環境を提供するMaschineシリーズ。Maschine+ではスタンドアローン・モードを搭載し、Maschine MK3の基本機能に加えてパソコンと接続せずに単体でも制作が可能。Massive、FM8、Monark、Prismなどのインストゥルメントや、Raum、Phasisを含む35種類のエフェクト、ジャンル別の拡張音源のExpansionsが7つ付属するのも特徴だ。最新バージョンではPro-53を基にしたPoly Synthが追加。

 サンプル編集機能も充実でチョップやタイム・ストレッチだけでなく、プラグインを使って音の加工も可能だ。保存したデータをパソコン上のMaschineソフトで起動すれば、同じ場面から作業を再開できる。同社のKomplete Audioシリーズとつなげば、入出力数の拡張やコンデンサー・マイクの使用も可能になる。

 Maschine MK3はソフトとハードのシームレスな連携により、ビートやメロディが素早く制作できる。サンプルなどを収めた8GBのMaschineライブラリーのほか、45GBのKomplete 13 Select、25種類のエフェクトが付属。Maschine Essentialsに加え、Massiveなど3種類のシンセが付属されている。携帯性に優れたMaschine Mikro MK3もラインナップ。

NATIVE INSTRUMENTS Komplete Kontrol M32

NATIVE INSTRUMENTS Komplete Kontrol M32

価格:15,800円

 Komplete Kontrol M32は、32鍵仕様のコンパクトなキーボード・コントローラー。8つのタッチ・センサー式ノブをはじめ、再生や一時停止、録音、クオンタイズ、ループなどDAWのコントロールが可能なスイッチ類、表現の幅を広げるタッチ・ストリップなどを搭載する。M32からハードウェア感覚で音源やエフェクトのブラウズを行ったり、コード、スケール、アルペジオなどを簡単に演奏できる、Smart Play機能も備えたKomplete Kontrolソフトウェアのほか、音源やエフェクト、DAWも付属しているので、すぐに音楽制作を始めることが可能だ。

サンレコ・ビギナーズ|音楽制作に役立つ初心者ガイド

関連記事