UNIVERSAL AUDIOから登場したDante接続に対応する2製品、Apollo e1x(マイクプリアンプ)と、Apollo e2m(ヘッドフォンアンプ兼オーディオインターフェース)。これらは、同社のミキサー・ソフトウェアUAD ConsoleさえあればDanteネットワーク上でのコントロールが可能で、Dante I/Oを搭載したオーディオ・インターフェース、Apollo x16Dと組み合わせれば、より柔軟にコントロールすることができる。まさに次世代の録音&モニタリング環境と言えるだろう。
ここでは両製品のサウンドと使用感を、エンジニアの小松久明がチェック。シンガーソングライターの季子(Kiko)の協力のもと、実際にレコーディングした音を聴きながら、その真価を見ていこう。
動画はこちら
Apollo e1x
Apollo e1xは、Dante対応のマイクプリアンプ。データと電力を1本のLANケーブルで供給するPoEに対応し、設置を簡素化している。Unisonテクノロジーによってマイクプリの質感をさまざまなモデルに再現できるのも大きな特徴だ。
16イン/16アウトのDanteネットワークオーディオ入出力を搭載したオーディオインターフェースApollo x16Dに接続することで、API、Avalon、Manley、Neve、SSLなどのクラシックなプリアンプのエミュレーションが可能。またApollo x16D無しでもUAD Consoleを使用することで、Danteネットワーク上で、ゲイン、+48V、位相反転、ローカットなどをリモートコントロールできる。
複数台のApollo e1xを使う場合は、付属のカップリングブラケットで連結可能。底面のマイクスタンドマウント用のスレッドにより、安定した設置とスペース確保を実現するという。
Apollo e2m
Apollo e2mは、ステレオ・ヘッドホンアンプとライン入出力を備えたDanteネットワーク対応のインターフェース。e1xと同様に、データと電力を1本のLANケーブルで供給するPoEを採用している。1/4インチと1/8インチのステレオヘッドホン出力(並列出力)を前面に備え、背面にはステレオ1/4インチ・ラインI/O(2イン/2アウト)を搭載。ライン出力とヘッドホン出力のミュートは、個別に設定することができる。
小松久明
【Profile】1985年よりコンサートのミキシング、サウンドプランニングおよびサウンド・デザインを手掛ける。近年はLUNA SEA、いれいす、大黒摩季、手嶌 葵などを担当。洗足学園音楽大学、音響芸術専門学校、国立音楽院で後進の指導にも当たる。K.M.D Sound Design代表
季子(Kiko)
【Profile】2007年2月ユニバーサルJより『大津貴子』としてメジャーデビュー。2枚のシングルをリリースする。大津貴子として活動しながらも、2008年には自身の声とキャラクターがアニメ関係者の目に止まり『COON』としての活動もスタート。音楽活動以外にもラジオパーソナリティ、声優、舞台等多方面で活躍。2014年フリーとなり季子として活動開始。フルアルバム7枚をリリースし、東京を拠点に名古屋、大阪、等様々な場所でより精力的にライブ活動を続けている