Image-Line Software FL Studioのセミナーでは、日本人として初めて全米ビルボードチャートで1位を獲得するという偉業を達成したビート・メイカーのTRILL DYNASTYが講師に登場。FL Studioの魅力はもちろん、これから世界で活躍するビート・メイカーになりたいという方に向けた知識やノウハウを伝授していただいた。
ヒップホップ・シーンの音楽制作においてFL Studioは共通言語なんです
セミナー冒頭では、TRILL DYNASTYがFL Studioを選んだ5つの理由を公開。内容は以下の通りだ。
❶プロジェクト保存以外の全機能が使える無償版FL Studioがあったため
❷定期的なアップデートに対する費用が0円のライフタイム・フリーアップデートがあるため
❸ソフト自体の起動が速いため
❹付属の音源やエフェクトが充実しており、購入後すぐに音楽制作が可能なため
❺豊富なチュートリアル動画があるため
これらの理由は、FL Studioが幅広い音楽制作者に支持される理由を示しており、特に初心者や新たに制作を始めるユーザーにとって非常に魅力的な選択肢であると、TRILL DYNASTYは述べる。
続いてTRILL DYNASTYは、最新バージョンであるFL Studio 2024の機能を幾つか紹介してくれた。まずは“FL Cloud”というFL Studioユーザー向けクラウド・サービスについて。これは、プロジェクト上からいつでも専用サンプル・ライブラリーにアクセスし、サンプルをドラッグ&ドロップでインポートすることができるというものだ。これによって流れを中断することなく、インスピレーションが湧いた瞬間に曲の土台を即座に作ることができるため非常に便利だという。
次に教えてくれたのはAIマスタリング機能だ。会場では事前に用意したビートをAIマスタリング機能でマスタリング。ものの数秒で2種類のマスタリング済み音源が生成され、会場には驚きの声が上がっていた。
セミナー後半では、ヒップホップの制作とFL Studioがいかに密接しているかを、自身の海外体験を元に解説。本場アメリカへの進出方法なども熱く語ってくれたので、ぜひ動画を視聴してほしい。
【Profile】作曲家/音楽プロデューサー。アメリカのラッパーであるリル・ダーク「The Voice」の制作に携わり、全米ビルボード“トップR&B/ヒップホップ部門”にて日本人初の1位を獲得した実績を持つ。