LEWITT RAY & CONNECT 2 〜Rock oN Monthly Recommend vol.70

LEWITT RAY & CONNECT 2 〜Rock oN Monthly Recommend vol.70

 注目の製品をピックアップし、Rock oNのショップ・スタッフとその製品を扱うメーカーや輸入代理店に話を聞くRock oN Monthly Recommend。今回はLEWITTの新製品、コンデンサー・マイクのRAYとオーディオI/OのCONNECT 2を紹介する。ユーザーをサポートする先進的機能を搭載した両製品について、Rock oN Companyの天野玲央氏と、メディア・インテグレーションの竹本裕司氏に話を聞いた。

Photo:Hiroki Obara

RAY

LEWITT RAY

RAY|58,300円

 コンデンサー・マイクのRAY。フロント側にはRAYと話者の距離を示すインジケーターと、その下に2つのボタンを装備。左側のボタンでAURAセンサーのオン/オフ、右側のボタンでミュート(−70dB)が可能だ。右側のボタンを長押しするとMute by Distance機能のモードに入り、任意の距離で立ち止まるとそれをRAYが記憶し、その距離以上に話者が離れると自動でミュートがオンになる。また、2つのボタンを長押しするとロック状態になり、誤操作を防止できる。

付属のショック・マウントと磁気で装着できるポップ・フィルターを取り付けた様子。そのほか、ウィンド・スクリーンやRAYを収納できるポーチもセットになっている

付属のショック・マウントと磁気で装着できるポップ・フィルターを取り付けた様子。そのほか、ウィンド・スクリーンやRAYを収納できるポーチもセットになっている

CONNECT 2

LEWITT CONNECT 2

CONNECT 2|34,800円

 最高24ビット/96kHzに対応するオーディオI/OのCONNECT 2。Mac/Windows/iOS/Androidで動作する。各ボタンは押し込むのではなく、タッチで動作するフラットなデザインだ。中央には選択したチャンネルのゲインを自動設定するオート・ゲイン・ボタンがあり、本体操作のみでオート・ゲイン・セットアップを設定することも可能となっている。その周りは入力ゲインおよび出力レベルを調整するタッチ・ホイール、その外がLEDレベル・メーターになっており、外周には任意の機能を割り当てられるカスタム・ボタン、インストゥルメントとマイク・チャンネルの選択ボタン、ミュート・ボタン、スピーカーとヘッドホンの選択ボタン、ダイレクト・モニタリング・ボタンが並ぶ。

リア・パネル。左からパソコンやモバイル・デバイスと接続するためのUSB-C端子、ヘッドホン・アウト×2(ステレオ・ミニ、ステレオ・フォーン)、スピーカー・アウトL/R(フォーン)、48Vファンタム電源ボタン、インストゥルメント・イン(フォーン)、マイク・イン(XLR)

リア・パネル。左からパソコンやモバイル・デバイスと接続するためのUSB-C端子、ヘッドホン・アウト×2(ステレオ・ミニ、ステレオ・フォーン)、スピーカー・アウトL/R(フォーン)、48Vファンタム電源ボタン、インストゥルメント・イン(フォーン)、マイク・イン(XLR)

●まずはLEWITTについて教えてください。

竹本 オーストリアのウィーンを拠点としているブランドで、“既存のマイクロフォン・デザインの課題を、技術によって克服していく”というコンセプトで開発を続けています。今回紹介するRAYを含め、マイクと人との付き合い方が変わるような製品を生み出しているメーカーです。近年はCONNECT 6や新たに登場したCONNECT 2といったオーディオI/Oにも力を入れています。

天野 初心者からプロまで、さまざまな方にご提案できる製品ラインナップになっています。例えばエントリー・モデルのLCT 240 Proというマイクは、同価格帯の製品の中でも特に癖が少なくSN比も良いため、最初の1本に悩んでいる方にはお薦めです。また、真空管搭載のLCT 1040は明確なキャラクターを持っており、さらに4つのサウンドを切り替えできます。個性の強いビンテージ・マイクとも張り合える、まさにフラッグシップなモデルです。

 

●そんなLEWITTが新たに発売したマイクがRAYです。どのような性能を持っている製品なのでしょうか?

竹本 大きな特徴が“AURAセンサーテクノロジー”です。話者との距離を測るセンサーがRAYの内部に搭載されており、その距離に応じて音量と周波数特性が自動で変化します。これによって、話者とマイクの距離にかかわらず安定したサウンドを出力できるようになっているんです。

 

●マイクの前で前後に動いたとしても、それに追従して音が変化するんですね。

竹本 初心者の方だと、マイクとの距離感が分からず収録に失敗してしまう場合もあると思いますが、RAYなら初めてのマイキングでも良い結果を得られるんです。高感度なコンデンサー・マイクと切っても切り離せない課題を技術で克服した、LEWITTらしいマイクロフォンと言えます。

 

●RAYのフロント側には点灯する6本のインジケーターがありますが、これがマイクとの距離を示すものなのですか?

竹本 はい。視覚的に分かりやすいよう段階表示をしていますが、実際にはもっと分解能が高く、秒間5回の測定によって自動調整されます。そのためレベルや周波数特性の調整が行われていることに気づかないほど、自然なサウンド変化を実現しているんです。

天野 私も試したところ、“今レベル設定が増減したな”と感じることもなく、本当に滑らかな補正のかかり方で驚きました。とても実用的な機能になっていると思います。

竹本 センサーが入っているため耐久性を心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、マイクのカプセルと同様にセンサー部分も保護していて、ある程度の衝撃にも耐えられるような耐久性になっています。

 

●ボタンが2つ備わっていますが、これらはどのような機能を持っているのでしょうか?

竹本 左側のボタンはAURAセンサーのオン/オフで、オフにすれば通常のマイクと同じように使えます。近接効果を生かしたい、アンビエンス・マイクとして使いたいなど、シーンに合わせてAURAセンサーをオン/オフできるんです。右側はミュート・ボタンになっています。バツっと音を切るのではなく-70dBのトリムなので、オン/オフ時のノイズが発生しません。また、このミュート・ボタンを長押しすると、Mute by Distanceという機能を設定できます。これは指定した距離以上に話者が離れた場合、自動的にミュートする機能です。ミュート・ボタンを長押しして、指定したい距離で少し立ち止まると設定が完了します。

 

●ストリーマーが一時的に離席するときなど、ミュートのオン/オフをいちいち気にせずに使用できるわけですね。

竹本 このMute by Distanceの設定はRAY本体に記憶されるので、使うたびに設定する必要はありません。また、2つのボタンを同時に長押しするとロック状態になり、誤操作を防ぐことができます。

 

●音のキャラクターはどのようなものになっていますか?

天野 AURAセンサーを除いたマイク本体はLCT 440 Pureと同じ設計になっています。LCT 440 Pureは低域に伸びを感じるサウンドで、広いレンジをフラットに捉えてくれるマイクです。ボーカルであればどんな声色や歌い方でも対応できますし、低音楽器にも使いやすいですね。

竹本 AURAセンサーによる音の調整は、アナログ回路をデ ジタル制御することで実現しており、“LEWITTらしい音”へのこだわりが見えます。安易にAD変換してLCT 440 Pureと別のサウンドにならないよう、マイクの本質を変えないことを重視しています。

 

●メイン・ターゲットとしてはストリーマーだと思いますが、ミュージシャンも活用できそうなマイクですね。

竹本 コンデンサー・マイクとの距離感に悩む人や、体全体で動きながらリズムを取りたい人でも安心して収録できるマイクです。音量は距離で調整されますが、定点であれば音の大小はダイレクトに反映されますから、歌い手のニュアンスや意図をイメージ通りに伝えられます。AURAセンサーを搭載したことで、本当の意味で“ポッドキャストから音楽制作まで使える汎用コンデンサー・マイク”になったと感じます。

天野 AURAセンサーによるコントロールとミュート・ボタンがあることで、トーク・バック用としても活躍してくれそうです。幅広いシーンで使えるので、1本持っておくと便利なマイクだと思います。

 

●もう一つの新製品は、2イン/2アウトのオーディオI/OであるCONNECT 2です。2022年にリリースされたCONNECT 6に続くモデルですね。

竹本 DSPを搭載しており、付属ソフトウェアのCONTROL CENTERを使用して各種エフェクトを環境に合わせて自動設定できるのが特徴です。オート・ゲインは入力ソースに最適な録音レベルを自動設定し、クリップ・ガードは例えばゲーム実況の叫び声など突発的な過大入力によるひずみを防ぎます。デノイザーは5秒間環境ノイズを学習させることで空調やハムなどの環境ノイズを低減し、コンプレッサーはダイナミクスのバラつきに一貫性を持たせてくれます。CONNECT 6にもさまざまなDSPエフェクトが搭載されていますが、CONNECT 2ではすべてオン/オフのみのシンプルな操作性になっており、誰でも高品位なレコーディングを楽しめるようになっています。

Mac/Windowsで使えるCONNECT 2のコントロール・ソフトウェア、CONTROL CENTER。インプット・セクションでは、マイクとインストゥルメント・チャンネルの設定が行え、クリップ・ガードやオート・ゲイン、プリアンプ・キャラクター(Clean/Warm/Vivid)、デノイザー、コンプレッサーといった機能とエフェクトを使用可能だ。インプット・セクション左上の“Autosetup”では、幾つかの質問に答えるだけで収録環境に合わせたゲインやエフェクトの設定を行ってくれる。アウトプット・セクションにはループバック、スピーカー・アウト、ヘッドホン・アウトがスタンバイ。モニタリング・セクションではダイレクト・モニタリングやDim、モノラル・アウトの設定が可能だ

Mac/Windowsで使えるCONNECT 2のコントロール・ソフトウェア、CONTROL CENTER。インプット・セクションでは、マイクとインストゥルメント・チャンネルの設定が行え、クリップ・ガードやオート・ゲイン、プリアンプ・キャラクター(Clean/Warm/Vivid)、デノイザー、コンプレッサーといった機能とエフェクトを使用可能だ。インプット・セクション左上の“Autosetup”では、幾つかの質問に答えるだけで収録環境に合わせたゲインやエフェクトの設定を行ってくれる。アウトプット・セクションにはループバック、スピーカー・アウト、ヘッドホン・アウトがスタンバイ。モニタリング・セクションではダイレクト・モニタリングやDim、モノラル・アウトの設定が可能だ

 

●RAYと同じく、洗練された操作性とデザインですね。

天野 スタイリッシュさのある見た目で、ボタンのLEDは自分好みのカラーに調整も可能です。配信などでの見栄えまで考えられていると感じます。

竹本 さらに独自のオート・セットアップ機能がユーザーをサポートします。幾つかの設問に答えるだけでマイクのファンタム供給から環境ノイズの学習まで、先ほど紹介した一連のエフェクト機能を自動でセットアップしてくれます。

 

●プリアンプのサウンド・キャラクターを切り替えられる機能も備わっているようですね。これはミュージシャンにとってもうれしいポイントだと思います。

竹本 3つのプリアンプ・キャラクターから選べます。Cleanは明瞭なサウンド、Warmは真空管機材を通したような温かみを持つ音、Vividは輪郭が際立つ鮮やかな響きです。自分の求める音へアプローチしやすい機能だと思います。

天野 例えばメイン・ボーカルとバック・ボーカルだったり、ギターのストロークとアルペジオだったり、それぞれでプリアンプ・キャラクターを変えて、曲の中での立ち位置をコントロールするということもできます。後からDAW上で音を作ることも可能ですが、やはり録った段階で音が成り立っているというのが、演奏者やエンジニアにとっても理想だと思うんです。CONNECT 2はワンクリックの簡単な操作で音を切り替えられるので、各キャラクターを気軽に試せるのもうれしいですね。

 

●RAYとCONNECT 2によって機材を使うハードルが下がり、多くの人が良い音で配信や録音を行えるようになりそうです。

竹本 “機材に人が合わせる”のではなく、“機材が人に合わせてくれる”という点で両製品は共通しており、また組み合わせて使うことで相乗効果もある製品です。機械やレコーディングに苦手意識がある人でも質の高いレコーディングを楽しめる機会が広がり、それによって新しい表現や新しいクリエイターが生まれたら最高ですね。


Rock oN Companyの天野玲央氏
メディア・インテグレーションの竹本裕司氏
Rock oN Companyの天野玲央氏(写真左)、メディア・インテグレーションの竹本裕司氏(同右)

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