ヤマハが開発するGPAP(General Purpose Audio Protocol)は、音声・映像・照明などのさまざまなデータをWAVファイルとして統一して保存・再生・編集できる技術。このGPAPが、ネットワーク経由でリアルタイムにデータをやりとりできる通信プロトコル「OSC(Open Sound Control)」に対応した。
またアイ・ペアーズが開発した「n-Links Retarget」は、モーションキャプチャーデータをOSC形式で送信できるソフトウェアだ。GPAPがOSC対応したことで、「n-Links Retarget」から送信されるモーションキャプチャーデータをGPAPが受信・記録できるようになった。
これにより、モーションキャプチャーデータをWAVファイルとして保存し、DAW上で音声と同じように録音・再生・編集(カット/ペースト)などができるようになった。またモーション情報のみならず、DAW上で複数トラックに分けて照明操作やカメラの位置などもオーディオファイルとして同時にRECすることができる。
その結果、モーションデータや表情データの差し替え、タイミング調整など、従来は再収録が必要だった編集作業が簡単にできるようになり、制作フローが大幅に効率化されるという。
さらにヤマハは、そのOSCデータをスムーズに記録できる「GPAP」用の新しいインターフェース(プロトタイプ)を開発。n-Links Retargetは、高フレームレート(最大120Hzなど)に対応しているため、非常に滑らかなモーションデータの送信が可能だ。通信トラブル時のバックアップ機能や高精度なデータやり取りにも対応しており、長時間・高品質な収録に適しているという。GPAP用の最新インターフェースにより、n-Links Retargetから送られる高フレームレートのOSCデータも漏れなく記録・管理できるようになった。