Bitwigが開発する音楽制作ソフトウェア、Bitwig Studioのバージョン5.3が発表された。アップグレードプランに加入しているユーザーは、無償でバージョン5.3のベータ版がダウンロード可能。また現在ウィンターセールが開催されており、Bitwig Studioのフルバージョンが通常価格52,800円のところ、39,600円で入手可能となっている。
25種類の新しいドラムデバイス
今回のアップデートで、v8ファミリー、v9ファミリー、v0ファミリーの3つのドラムファミリーが追加された。
v8ファミリーは、ROLAND TR-808リズムマシンを土台にした10種類のデバイスを同梱。v9ファミリーは、ROLAND TR-909リズムマシンを現代的に再解釈した9種類のデバイスを収録する。オープン/クローズハイハット、クラッシュシンバルなどを含んでいる。
v0ファミリーは、デジタルドラム・シンセシスに特化した6種類のデバイスのセット。デチューンされたオシレーターバンク、FM合成、物理モデリングなどを搭載し、さまざまなフィルター群も備えている。
8つのレーンと16ステップからなるシーケンサーStepwise
Stepwiseは、8つのレーンと16ステップからなるノートデバイス。16ステップ、16分音符単位で進行する8つのレーンが備わおり、それぞれのレーンで異なる音符をトリガーしたり、各ステップをオフ、ノーマル、またはアクセントの設定が可能だ。またレーンごとに進行を8分音符や3連符に切り替えたり、グローバルグルーヴを適用することもできるとのこと。
マスター録音機能の追加に加え、オーディオシステムのセットアップも容易に
トランスポートセクションには、セッション全体の録音やリアルタイムにリサンプリングを可能にするマスター録音機能が追加された。常に録音されるため、ワンクリックでセッション全体をオーディオ化して記録することが可能となった。オーディオファイルはそのままSamplerにドロップできるなど、シームレスな制作を実現したという。
そのほかバージョン5.3では、使用履歴に基づいて、過去に接続したハードウェアを記憶し、接続されている機材が切断された場合でも、モノラルパスやステレオ構成を含め、自動で最適なオーディオ設定に切り替わるようになった。さらに、お気に入りの入出力設定の保存や編集が行える専用エディターも新たに導入された。設定は各インターフェースごとに保存でき、複数のオーディオインターフェースを同時に使用するような構成でも設定が維持される。なおBitwigはMacOS 10.15/Windows 10/Ubuntu 22.04以降に対応する。