KORG往年の名機mono/polyにインスパイアされたアナログモデリング・シンセサイザーmulti/poly(99,000円)が発売された。
KORGの次世代アナログ・モデリング・テクノロジーを採用しており、プログラムごとに4つのオシレーターを搭載。それぞれのオシレーターは、11種類の波形を持つクラシック、最大64ステップ/200以上のウェーブテーブルを持つデジタル、シンプルな波形を変形させて倍音を生み出すウェーブシェイパーから選択可能。オシレーター、フィルター、エンベロープ、LFOなどは、アナログハードウェアのコンポーネントを基にモデル化されている。
また、mono/poly、MS-20、ARP Odysseyといった名機のエンベロープカーブをプリセットとして内蔵。6種類のポルタメントモデルもプリセットとして含まれている。
新設計のフィルターとラウンドロビン演奏を可能にするLayer Rotate機能
フィルターには、新たに設計された5種類の異なる自己発振型フィルターモデルを用意。直列/並列で、2つ同時に使用することが可能だ。またLayer Rotate機能を使用すれば、各オシレーターに設定した4つの異なるプログラムをキーを押すたびにラウンドロビン演奏ができる。また鍵盤を弾く強さで音色が変わるベロシティ・スプリットや、鍵盤を音色で分割するキーボード・スプリットといった機能も健在だ。
モーション・シーケンシング2.0と直感的なKaoss Physics機能
KORGのWave Sequencing 2.0から進化したシーケンス機能である、モーション・シーケンシング2.0を搭載。音のタイミングやピッチ、シェイプ、さらに4つのステップシーケンスを独立したトラックに分け、それぞれにループスタートとエンドポイントを持てるようになっている。シーケンスが進むたびに違うタイミングやピッチ、シェイプをマッチさせることができ、毎回異なる組み合わせの音を鳴らすことが可能。例えば、コードを弾く際に各ノートを別々のフレーズやパターンで再生することができる。
ボールが転がる物理的な動きをシミュレーションした情報を、リアルタイムでサウンドをモジュレートする情報に変換するKAOSS PHYSICSも搭載。X/Yパッドを指先で操作することで、直感的に8つのモジュレーションシグナルを生成することが可能となっている。
コンピューターと連携可能な専用ソフトmulti/poly Editor/Librarian
コンピュータを介してサウンドの編集や整理を行うことができる専用ソフトmulti/poly Editor/Librarianが付属(Mac/Windows対応)。USBケーブルで接続をすることで、コンピューターの画面がmulti/polyのパネルのように動作し、リアルタイムでモジュレーションのアニメーションが表示されるようになっている。