ヤマハ、遠隔会議システムADECIAの新スピーカーとコントローラーを発表



 YAMAHAは、遠隔会議用システムADECIA(アデシア)のラインナップを拡張する新製品として、Dante/PoEに対応した天井設置型スピーカーシステムVXC2P(写真左:99,000円/1台)と、ミュートボタンとして機能するコントローラーCTL-BN1(同右:55,000円)を2024年秋に発売する。

Dante/PoE対応の天井設置型パワードスピーカーVXC2P

Dante/PoE対応スピーカーシステムのYAMAHA VXC2P

シンプルな配線とスムーズな導入が可能

 VXC2Pは、オーディオネットワーク規格のDanteおよびPoEに対応したパワードスピーカー。LANケーブルでPoE対応L2スイッチと接続するだけでシステム全体のネットワークを構築できる。各機器をLANケーブル1本で接続するシンプルな配線が可能で、PoE動作により電源コンセントの位置に依存せず、機器の設置場所を柔軟に選択可能。これにより会議室のレイアウトを大きく変更せずに、既存のIT設備を有効活用した導入が行える。

160°の指向角度でADECIAのスピーカー機能を拡張

 VXC2Pは、YAMAHAのシーリングスピーカー群で最も広い160°の指向角度を持ち、より広いエリアに音を届けることができる。また、天井設置型のVXC2Pと、正面の壁面設置が主な用途のDante/PoE対応ラインアレイスピーカーVXL1-16Pを組み合わせることで、さまざまな会議シーンに合わせたシステムの導入が可能だ。さらに、近年ニーズが高まっている“部屋を仕切って使う”や“広く使う”といった用途に応じて、レイアウトを柔軟に変更できる会議室の設置にも適している。

システム構成の一例。LANケーブルを用いて、PoE対応L2スイッチのYAMAHA SWR2311P-10Gを中心にRM-CG(天井取り付け型リモートマイク)、RM-CR(プロセッサー)、VXC2Pスピーカー、およびダイナミックマイクを接続している。シンプルな配線で効率的な音響ネットワークを構築可能

ボイスリフトで快適な会議環境を実現

 VXC2Pはボイスリフト技術を活用することで、会議室内のどの場所にいてもクリアで自然な音声を提供。この技術は室内に設置されたマイク、PoE給電対応のL2スイッチ、およびシグナルプロセッサーと連携し、補助的な拡声を行う音響設計の手法だ。天井に設置されたVXC2Pスピーカーから音を届けることで、話者の声が聴き手に自然な音量で届き、まるで至近距離で話しているかのような臨場感を実現するという。

周辺機器と連携可能なミュート専用ボタン型コントローラーCTL-BN1

有線式のミュート専用ボタン型コントローラー、YAMAHA CTL-BN1

 CTL-BN1は、ミュート専用ボタン型コントローラー。L2 PoEスイッチを経由して、離れた天井に設置されたRM-CGなどのマイクのオン/オフを手元操作で簡単に切り替えることができる。遠隔会議用プロセッサーRM-CRとも連携し、事前に登録した最大4つの設定をリモートで呼び出すことができ、机上設置のほか壁に取り付けることも可能だ。

CTL-BN1はL2 PoEスイッチを経由して電力供給が可能なため、配線がシンプルで設置が容易

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