DIGICOがデジタル・コンソールQuantum 5とSD12-96Tの2モデルを発売

DIGICOがデジタル・コンソールQuantum 5とSD12-96Tの2モデルを発売

 DIGICOから、デジタル・コンソールSD5の筐体にQuantumエンジンを搭載したアップグレード・モデルQuantum 5と、小型軽量なデジタル・コンソールSD12-96に、ミュージカルに特化した機能を加えたSD12-96Tの2モデルが登場。価格はいずれもオープン・プライスで、1月26日(水)に発売される。

Quantum 5

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 Quantum 5は、37本のフェーダーを備え、最大入力256chに対応。最新の第7世代FPGAをベースに開発されたQuantumエンジンを搭載することで、以前は不可能だったFPGAの複数レイアウトが可能となり、動作処理能力が大幅に向上。最大2,000chを96kHzで458のプロセッシング・パスへ送信できる性能を実現している。

 

 機能面では、すべてのAUXセンドに入力チャンネルと同等のEQやダイナミクス・プロセッサーを備えるNodal Processingをはじめ、チャンネル・ストリップに任意のEQやコンプなどを追加できるMustard Processing、モノラル・エフェクト・ラックのSpice Rack、コンソールのほぼすべてのポイントでソースへの処理を検聴できるTrue Soloなどを搭載している。

 

 また、最大14台のSD/QuantumコンソールやI/Oラックを接続することで、504chの大規模システムを構築することができる。さらに、オプションでOptocoreをデュアル・ループにすることで、最大1,008chに対応することも可能だ。また、標準のMADIポートを使用すれば48kHz時で8つ、96kHz時で4つのケーブル・リダンダントを組むこともできる。ノート・パソコンをUSB接続して48chの録音/再生を可能にするUB MADIのほか、DMIスロットを2つ搭載しており、DanteやAMM(オートマチック・マイク・ミキシング)、イマーシブ・ミキシング用のKLANGカードにも対応可能だ。WAVES SoundGridのポートも標準装備している。

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 Quantum 5用のQuantumエンジンはSD5のフレームに収まるように設計されており、既存のSD5ユーザーがエンジンを入れ替えるだけでアップグレードすることも可能だ。これにより、15インチのフルカラーTFTタッチ・スクリーンを三面搭載したSD5の視認性の高さを維持しつつ、Quantumエンジンのパワーを得ることができる。

SD12-96T

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 SD12-96Tは、SD12-96と基本スペックが同等のアップグレード・モデルで、ロンドンの劇場やブロードウェイ・ミュージカルのニーズを取り入れた機能を搭載するシアター・バージョン。小型で軽量な筐体のため、演劇を中心としたホールや地方公演を行う劇団にも適している。既存のSD12-96ユーザーは、シアター・バージョンのソフトウェアをインストールすることでアップグレードも可能だ。

 

 シアター・バージョンの主な機能として、チャンネル設定の変更を一度に複数のキューに適用できる自動更新システム、各チャンネルに複数のチャンネル設定を登録できるチャンネル・エイリアス、チャンネルのグループ化ができるチャンネル・セット、演目で同じ役柄を演じる演者に適用する設定を作成するプレイヤー、そして1,000以上の個別に記録可能なディレイ設定を追加できるマトリクス・ディレイなどを搭載している。

 

 また、VCAプログラミング・マップを追加することで、オペレーターが演目全体の変更点を確認し、計画することができる。特に舞台に立つ人数が多い演目等において、プログラミングの不備を無くすことに役立つとのこと。

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www.snrec.jp

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