古賀健一
ソニーの360 Reality Audioは、360立体音響技術を使用した全方位から音に包み込まれるような音楽体験。今回はKenta Dedachiのライブ作品『Kenta Dedachi Acoustic Live"Cozy notes"』をピックアップ。本人とプロデューサーのKOSEN、エンジニア古賀健一氏のイ…
去る9月5日、6日、東京・南青山のBlueMountain Studiosにて、エンジニア古賀健一氏と Dolby Japan、そしてNeumannのコラボレーションによるセミナーが開催された。NeumannのスタジオモニターKHシリーズの紹介、Dolby Atmos Rendererを中心とした最新の制作環…
プロ・エンジニア/クリエイターの方々から、ソニーの背面開放型ヘッドホンMDR-MV1の使用感についてコメントをいただいた。共通する点、独自の見解の両方を楽しみながら、本機がプロに評価される理由を見ていこう。
2年前に編集部から声をかけてもらい、染谷和孝さんの一言がきっかけとなって引き受けた連載も今回で最後になります。2019年、スタジオの改装を決意し、会社を立ち上げ、借金をし、無謀にもスタジオ施工会社を通さずに始めたDolby Atmosスタジオは、2年の歳…
先日、鹿児島の大久保重樹さんのChimpanzee Studio(前回参照)を再訪した際、急遽、Dolby Atmosに関連するセミナーを開催しました。高校生から年配の方まで来てくださり、僕も大変刺激をもらいました。チャンスがあれば、東京でもやってみたいです。 古賀健…
GWの長期休暇、皆様、どう過ごされていましたか? 僕はうれしいことに、ステレオ/Dolby Atmos/360 Reality Audioと行ったり来たりして、音と戯れていました。これらのシステム間をスムーズに移行するために、日々最善の方法は無いか試行錯誤しています。 …
連載ももうすぐ2年になろうとしています。スタジオは相変わらずブラッシュアップを続け、止まっていたサウンド・スクリーンの設置も動き出しました。完成しないと連載が終われないので、近況報告をしようと思います。 古賀健一 M1 Mac+Logic ProでApple Mu…
最大128trのDolby Atmos音声は、どのような形になってリスナーの耳に届くのか? 音を作って“はい、終わり”ではなく、きちんと理解したいと思っていました。しかし、中間ファイルを扱うレコーディング・エンジニアという職業のため、正直、この辺りの最終コー…
自らの拠点であるXylomania Studioをイマーシブ対応したエンジニア、古賀健一氏。氏がパートナーに選んだのはオルタナティブ・フォーク・ロック・バンドTurntable Filmsの井上陽介だ。井上のソロSubtle Control名義での楽曲「Common Sense(360 Binaural Ver…
前回から、だいぶ360 Reality Audioの知識が付いてきました。そのワークフローと、Dolby Atmosから5.1chへのダウン・ミックスに挑戦した話を書いてみます。 古賀健一 360 Reality Audio用にボトム・スピーカーを5ch化 まず360 Reality Audioの話。スピーカー…
2022年になりました。新年一発目はSONY 360 Reality Audioについて書く予定でしたが、まだ自分の知識が追いつかず、読者の方々に正しい情報を提供できないと判断し、その途中経過と最近のスタジオ・ブラッシュアップ模様を書いてみようと思います。 古賀健一…
11月30日、ハープ奏者の宮本あゆみさん(Twitter:@ayumi_harp_0408)による「リュートのための古風な舞曲とアリア 第3組曲 シチリアーナ」(作曲:レスピーギ)がDolby Atmosで配信されました。日本ではAmazon Music Unlimited、Apple Musicが対応していま…
去る10月30日、イオンシネマ幕張新都心でBlu-ray『いきものがかりの みなさん、こんにつあー!! THE LIVE 2021!!!』のDolby Atmos上映会が行われ、ファン・クラブの方々に、映画館の巨大なスクリーン映像とDolby Atmos音声を発売前に体験してもらうイベントが…
前回のコラムの最後に、Apple Musicの空間オーディオ・ミックスをするために、“大幅なスピーカー・システムの見直しを決断せざるを得なくなった”と書きました。今回はその考えに至った過程と、これからのプランを書きます。 古賀健一 ヘッドフォンでのバイノ…
6月にApple MusicがDolby Atmosによる“空間オーディオ”の配信をスタートしました。国内ではまだ対応楽曲は少ないですが、ここ最近幾つかの楽曲でミックスを手掛けたので、Blu-rayのDolby Atmosや映画のDolby Atmosとどう違うのか、僕が感じたことを書いてい…
8月18日に発売されたOfficial髭男dism『Editorial』(CD+Blu-ray版)に、4月開催のオンライン・ライブ『Official髭男dism FC Tour Vol.2 - The Blooming Universe ONLINE -』がDolby Atmos音声で収録されました。ヒゲダンとしては2作目のDolby Atmosです…
8月発売のBlu-rayに収録されるライブ映像のDolby Atmosミックスが終了し、次の案件に向けて日々トライ&エラーの日々を過ごしています。Dolby Japanチームとミーティングも重ねていますが、自分の知識不足を痛感してばかり。まだまだポンコツです。さて、ス…
おはようございます。眠い目をこする朝7時、いつも記事を書くカフェでレコーディング前にパソコンと向き合っています。前回のお金の話は想像以上に反響があり驚きました。今回は空調&換気周りのことを書いていきます。 古賀健一 スタジオのエアコンは冷房…
先日、次のDolby Atmos案件の依頼があり、初めての会場でレコーディングをしてきました。今まで経験の無いジャンルなので、ミックスがとても楽しみです。さて今回は、みんなが気になるお金にまつわる話を書いてみようと思います。現在、独立7年目、会社を設…
2月に銀座王子ホールで録音した『僕らのミニコンサート』、3月27日に沖縄からの生配信による『国際女性デー HAPPY WOMAN MUSIC FESTA 2021』を、それぞれU-NEXTからDolby Atmosで提供する仕事が無事完了しました。スタジオを造る当初、Dolby Atmosの仕事な…
今月は少し寄り道して、Official髭男dismのシングル『Universe』(CD+Live Blu-ray)にDolby Atmosで収録したライブ映像作品、『ONLINE LIVE 2020 -Arena Travelers-』の模様を少しお話ししようと思います。ヒゲダンの公式YouTubeチャンネルでもDolby Atmos…
実家の玄関の東側に、祖父が大切に育てていた梅の木が今年も奇麗なピンク色の花を付けました。昔からよく言われていた、人と人とのつながりの大切さを学ぶシステム構築の日々を2回に分けて書きます。 古賀健一 スピーカーのアナログ接続vsデジタル接続マル…
今回の執筆直前に、ちょうど初のDolby Atmosミックスの仕事が完了しました。年をまたいでスタジオにこもっていたのでようやく新年が迎えられた気持ちです。さて今回は、サウンドを担う重要な部分の一つ、スピーカー選定について書こうと思います。 古賀健一 …
原稿執筆時点で、2020年も残りわずかになってきました。スタジオ造り第1期工事も間も無く終了で、ようやく7.1.2chの音が出せる段階に来ました。今回は一番苦労した電源工事の話をしようと思います。 古賀健一 フジクラ・ダイヤと住電日立3.5sqと5.5sqを用意…
僕には、ある目標があります。それは大手スタジオを独立していく若いエンジニアや、才能あふれる作家、さまざまな事情で東京以外に住む必要がある方々が、気軽にマイ・スタジオを持てるようにすることです。クオリティの高いコントロール・ルームでストレス…
このスタジオ造りは実験の場でもあります。自分自身が当事者になることにより、スタジオ造りの大変さをリアルで体験しています。自らお金を出していますから、妥協するのも追求するのも自分次第ということです。 古賀健一 軽量鉄骨ではなく松材を構造材に使…
Dolby Atmosのスタジオを作るにはどうしたらいいのか? 多分、皆さんも分からないでしょう? 僕も正直、分かりません。当初の試行錯誤の様子を、今回は記してみたいと思います。 古賀健一 自主施工=ヒントが無いのでDolby Japan中山尚幸さんに会いに行く 一…
都内にスタジオを造るには、大きく2パターンあります。スケルトンの物件を借りるか、一度スケルトンの状態に解体してから造り直すか、です。僕の場合は、もともとスタジオとして借りていた物件を使い回すので、一度壊す必要がありました。今回は解体の話をし…
僕の仕事はレコーディング&ミキシング・エンジニア、漢字で書くと録音技師、音響調整技師です。その言葉を背負う人間として、技術の進歩には常についていきたいと日々思っています。2014年から、東京・上野に自分の仕事場としてXylomania Studioを設けてい…
Text:iori matsumoto 惜しまれながらクローズするレコーディング・スタジオエンジニアをはじめとする有志で“空間のサンプリング” 東京・新宿のスタジオグリーンバードが、この3月をもって閉業した。面積60㎡、天井高5mのブースを備えるStudio 1をはじめ、…